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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第九十二話】
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ノ之、だがその解決方法だと――。
「悪いがその解決方法だと事態を収拾出来たとしても、この問題を起こしたラウラが国へ強制送還、代表候補取り消し、そして下手をすれば一生強制労働させられるかもしれないだろ」
「それが何だと言うのだ?あいつが招いた事だ、自業自得――」
「……なら見捨てろと?あいつ自身、人として変わり始めてきたのにチャンスすら与えず、大変な事態を起こしたからそうなっても仕方がないと言いたいのか?」
「……っ…」
「悪いが、一年一組のクラスに入った奴は皆俺の『仲間』だ。例え篠ノ之が俺の事嫌いでも、俺自身は『仲間』だと思っている。そんな仲間を――仲間がピンチな時に手助けも出来ず、何もしないなんてのは俺はラウラの事を仲間だ何て――『友達』だなんて言えなくなる!――だから俺が事態を収拾する!例えエゴだろうと偽善者だと言われようともなっ!!」
手に力を込め、ぐぐっと握りこぶしを作る――ISが無くとも、まだ俺には五体満足に動くこの身体がある。
「――偉そうに言っても有坂、エネルギーの無い貴様に何が――」
「無くてもまだ身体が動く、動くなら素手でも助ける!例え腕を切り落とされても足で開く!その足が無くなったとしてもまだ歯で噛み砕いてでもこじ開けてやる…!」
「……有坂、馬鹿だとは思っていたが本当の馬鹿だったのだな。素手で助けるなんて不可能――」
「そんなこと無いよ、篠ノ之さん?僕がヒルトの助けになるから」
「シャルル!……だがシャルル、お前のISは――」
「大丈夫だよヒルト、まだ少しだけエネルギーが残ってる――それをヒルトの村雲に移すよ」
そう言いながら状況を把握したシャルルは未来と共に歩いてきた。
「私の残った打鉄のエネルギーもヒルトに移すよ」
「未来、シャルル……だが出来るのか?」
「僕のリヴァイヴならコア・バイパスでエネルギーを移せると思うよ」
「ふふっ、効率は最悪に悪いけど打鉄も可能よ?――というより、多分打鉄からエネルギー移せる人って数えるほどしか居ないと思うけどね」
そう俺にウインクしながら答える未来に対して一夏が――。
「え?じゃあ何で未来も出来るんだよ?数えるほどしか居ないんだろ?」
「ISの仕組みと打鉄の事を一から全てを知ること、量産型だから知ることは表面上だけで良いわけじゃない。人によってはいつまでもお世話になるISの事を知るのは当たり前だよ?勿論、専用機を手に入れたとしてもこれまでに造られてきたIS全てを知るのも重要になるの」
「……??」
説明を受ける一夏、だが表情を見る限り理解出来てないように見えた。
「未来、今は説明よりも頼むよ――シャルル、準備は?」
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