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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第九十二話】
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ても正直頭がおかしいとしか思えないんだよ。訳を話せよ一夏」


殴られた頬を抑えながらゆっくりと立ち上がる一夏――そして、口を開く。


「あいつ……あれは、千冬姉のデータだ。それは千冬姉ものだ。千冬姉だけのものなんだよ。それを……くそっ!」

「……要約すると、あの太刀筋や剣技は織斑先生のものだ。だからあいつが使うのは許せねぇって事か?」

「あぁ…後、それだけじゃねえよ。あんな、訳わかんねぇ力に振り回されてるラウラも気に入らねぇ。ISとラウラ、どっちも一発ぶっ叩いてやらねえと気がすまねぇ」

「成る程、んで?」

「とにかく、俺はあいつをぶん殴る。その為にはまず正気に戻してからだ」

「……馬鹿かお前は?いや、悪い…馬鹿なんだな一夏は」

「なっ…!?」


俺の馬鹿発言に対して、明らかに表情が変わる一夏。

篠ノ之も俺の発言に対して怪訝そうな表情しながら此方を睨み付けてくる。



「データが織斑先生の物だとか言うが、織斑先生は『モンド・グロッソ』優勝者だろ?ならその太刀筋や動きを真似する国やそれを研究する奴なんて沢山居る。お前は俺が織斑先生の太刀筋を真似しても同じように怒るのか?」

「ぐっ……」

「後、ラウラの事ぶっ叩くか知らんが――お前、あいつの何を知ってる?…俺だって偉そうにあいつのこと、知ってるって言える立場じゃないが…それでも、互いに解り合おうとしてたんだ…。それに、あいつは…ラウラは望んでああなった訳じゃない…そうじゃなきゃ、俺まで取り込まれ様としていたのを突き飛ばしてまで助けたりしないだろっ!?」


――正直、俺が勝手に思い込んでいるだけなのかもしれない。

だがそれでも――俺を突き飛ばし、瞳を閉じる前に俺に視線で語ったのは『助けて』と――俺にはそう語っているような瞳を見せて閉じたんだ――。


「――てか、まずラウラを助けることが優先だろうが!……お前がやりたい事なんか、只の自分勝手な憂さ晴らしのエゴじゃねえかっ!?」


その発言に真っ先に食い付いたのが篠ノ之だった。

好きだからこそ、一夏がそう言われるのを許せなかったのだろう。


「有坂!貴様……!言っていいことと悪い事が――」

「篠ノ之、文句なら後にしろと言った!正直、言い争う時間ですら勿体ないんだ!!」


俺の怒声が響く中、緊急放送が流れ始める――。


『非常事態発令!全学年のトーナメント全試合は中止!状況をレベルDと認定し、現場鎮圧の為教師部隊を送り込む!来賓、生徒はすぐに避難すること!繰り返す!――』

「ちっ!最悪じゃねえかよ…!このままじゃあ…」

「有坂、何が最悪だというのだ?このまま先生方が状況を収拾すれば――」


そう告げる篠
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