第4話
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色がすごぶる悪い。悪魔にとってはかなりまずいもののようだ。
メッシュの女の子は再び布を聖剣に巻きつけた。イリナもそれに倣うように、懐から長い紐のようなものを取り出した。
なんだろうと注目すると、紐がうねうねと動き出す。そして、一振りの刀へと姿を変えた。
「私の方は『擬態の聖剣』。形を自由自在に変えられる聖剣よ。このように七本のエクスカリバーは特殊な力を持っているわ。こちらの管理はプロテスタント側ね」
「イリナ・・・・・悪魔にエクスカリバーの能力を教える必要はないだろう」
「ゼノヴィア、いくら悪魔だからって信頼関係を築かないと。それに能力を知られたからといって、悪魔に後れを取ることなんてないわ」
メッシュの女の子―――ゼノヴィアさんがイリナに忠告したが、当のイリナは絶対に負けないのだから構わないと言う。よほど自信があるようだ。
しかし、ここには二本のエクスカリバーが揃っているのはすごいことなんだろう。
そんな中、祐斗の殺気がマジでヤバイ。本格的に斬りかかりそうだ。
「それで、あなたたちは私たちにどうして欲しいのかしら?」
それに答えたのはゼノヴィアさんだった。
「カトリック側には二本。プロテスタント側にも二本。正教会にも二本のエクスカリバーがあった。そしてそれぞれから1本ずつ奪われ、奪った連中は日本のこの町に逃げ込んだ」
「そうなの、私の縄張りは出来事が豊富ね。それで奪った連中は?」
「『神の子を見張る者』の幹部コカビエルだよ」
リアス先輩は目を見開いた。
「聖書に記されし堕天使が出てくるとわね。結局、私たちにどうして欲しいのかしら?」
苦笑いを浮かべるリアス先輩。
「先日から神父をこの町に潜り込ませているが、ことごとく殺されている。まあ、これはいい。私たちの要求は堕天使とエクスカリバーの争奪戦に悪魔が介入しないこと。つまりは今回の件には関わるなと言いに来た」
おいおい・・・・・・随分な言い方だな。そちらが悪魔のことを信用してないのはわかるが、言い方があるだろう。ここは悪魔の管理する土地なんだから。
「それは牽制かしら? 私たちが堕天使と手を組まないように」
リアス先輩も少し苛立ちを感じたようだ。
「そう取ってもらっても構わない。そちらの思っている通り、上は堕天使と悪魔のことを信用していない。まあ、魔王の妹であるあなたが、三すくみの状態に影響を与えようとは思わないが、一応ね」
「当たり前よ。私は堕天使と手を組むことなんてしないわ。絶対にね」
その返答にゼノヴィアさんはフッと笑った。
「それが聞ければ十分だ。私たちも三すくみの状態に影響を与えたくない。よって
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