1話
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「…」
私はいつものように次期当主になるべく勉強をしている
何故私が次期当主なのか、それは実の兄であるサーゼクスが魔王ルシファーとなりサーゼクス・ルシファーとなった
その為にグレモリー家には次期当主が居なくなり長女である私、リアス・グレモリーが次期当主となることになった
その事に別に文句は無い
むしろ兄が魔王になり、私がグレモリー家の次期当主になる。私にとってはどちらも誇りに思えることだった
けれど…
―――――――――次期当主になる
これは存外重荷であり私を縛り付ける枷でもある
どこに行っても"リアス"ではなく"グレモリー家のリアス"として見られる
誰も"私"を見てはくれない
…訂正、別段親しくない人は、だ
実際に家族や友人であるソーナ・シトリーやその家族と姉のセラフォルー・レヴィアタン様もリアスとして接してくれる
それだけ居れば十分
けれど私には物足りない
次期当主になる
構わない
グレモリー家のリアスとして見られる
私を愛してくれる人や家族、友人がリアスとして接してくれればいい
なら何が?
……簡単だ
"高み"を見てみたい
その高みと言うのが自分でもよくわからない
場所なのか、強さなのか、それとも別の何かなのか
けれど目指したい
人の夢というのだろうか?私にとってのそれだ
けれどグレモリーでいる以上そんな夢を見ることも叶わないだろう
そんな時だった
私と彼が出会ったのは
「〜♪」
ほんの気まぐれだった
ほとんどわかる授業や覚えきった礼儀作法などを教わる時間に外に出る
どこか心地よく感じる背徳感が感覚を麻痺させていたのだろう
鼻歌などを歌いながら陽気に街を歩いていた
ちょっと人気のない道を歩いているとそこへ
「リアス・グレモリーだな」
見知らぬ男が話しかけてきた
「…だったら何?」
不機嫌を隠さず返事する
誰だって陽気な気分に水をさされればそうなるだろう
「悪いが付いてきてもらうぞ」
と言って何かされ気を失った
「………ここは?」
目が覚めると見知らぬ場所に手足を縛られた状態で居た
「目が覚めたか」
声がした方を向くと気を失う前に見た男が居た
「何をしたの」
「俗に言う誘拐って奴だな…お前の身柄を元手に大金を貰おうと、な」
「あっそ」
どうでもよかった
どうせ金を手に入れたところで逃げきれるわけがない
そんな事を考えて居ると
「ぎゃぁぁぁぁ!!??」
「?」
外から悲鳴がした
「……なんだ…
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