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グラールの神機使い
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 自分の部屋に戻り、座ることもできず、ただ部屋の真ん中につっ立っていた。

 落ち着いて考えるのが怖い。今だっていろんなことが頭の中を巡っていて、パニックになりそうなのだ。

 俺は第1部隊リーダーで、あいつは第9部隊という一風変わった部隊の隊長だった。

 あいつは、アラガミにやられそうになった俺を助けてくれた。

 あいつは、帰投のヘリが墜落してパニクる仲間を纏めて戦った。

 あいつは……。

「おーい、アツシ」

 扉の向こうからの声で、我に返る。

「あぁ、入っていいぞ」

 音を立てて扉が開くと、見慣れた黄色い服を着た少年が立っていた。

「コウタ……」

「聞いたよ、リュウジさんが……」

 第一部隊のムードメーカー、藤木コウタ。

 必要以上に他人に気を配る彼の事だ、リュウジの話を聞いて、真っ先に俺のところに来たのだろう。だが……

「仕方ない、よな。こんな職業なわけだしさ、いつ死んでもおかしくないから、さ」

「……あぁ」

「アツシ、本当仕方ないけど、でも……」

 そこでコウタは黙ってしまい……

「……ごめん」

 出て行った。

「……………」

 彼も理解したのだろう。今の俺に、どんな言葉をかけても、無駄だと。

「……あぁぁぁぁぁっ!」

 青空が映る画面を、殴りつけた。画面にヒビが入り、しばらくのノイズの後、映像が止まる。

 何故だ? 何故いつも俺達は奪われる側にいる。全てに打ち勝つためにゴッドイーターになった、実際あいつは勝ち続けてきた。それでも生き残ることが叶わないなど、ふざけている。

 どうすればいいんだ。どうすることが正しいんだ。それを教えてくれるあいつは、もういない。

 それが、さらに絶望感を積み重ねた。

「クソッ、クソッ、クソッ、クソォォォォッ!」

 何度も、何度も、何度も何度も何度も画面を殴りつける。こんなことをしても意味はないとわかっているのに。

 それでも、何も抑える事はできなかった。]

 第9部隊。

 極東支部でも真新しく、最も実績を上げてるであろう部隊。

 所謂、「生え抜き」部隊だ。

 あのリュウジや、行き場を無くしたリンドウさん、謎の神機使いエリ……マスク・ド・オウガなんかが所属している。

 まだまだ人数も少ないが、どいつもこいつも化け物みたいな奴ばかりだ。

 その中でもリュウジは、特に秀でた存在だった。

 臨機応変、実力派の神機使いとしては、恐らく極東支部最強……いや、世界中の神機使いで、間違いなく最強だったろう。

 あいつがMIA(作戦行動中行方不明)になり、ビーコン反応が消えるなどとは、もはや信じられない事だ。

 それ
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