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グラールの神機使い
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「まずはあそこに行って、あんたの事を戸籍登録しなきゃ」

「戸籍登録だぁ?」

 リュウジが振り返ると、シズルも立ち上がって準備をしていた。

「異世界人とはいえ、君も人間だ。この世界で君の人権を証明するには、君を戸籍登録しなければならないからね」

 そしてシズルは、リュウジが座っていた椅子の隣にある神機を見た。

「それに、君が持つその武器や、君のその腕輪など、聞きたい事は山ほどある。時間がかかるぞ」

 リュウジもゆっくり立ち上がり、自分が持つ力、神機を肩にかついだ。

「まぁいいがな。この世界の事も、もう少し詳しく知りたい」

「君はずいぶん勉強熱心だなぁ」

「まぁな。やはり、知っておきたい事も山ほどあるからよぉ……」

 シズルとリュウジが雑談しながら部屋を出るのを、エミリアは立ったまま見ていた。

「……なんなのあいつ、チャラチャラして。原生生物の事、一言も謝りゃしない……」

 エミリアの心に、暗い感情が芽生え始める。そして、その鬱憤を晴らすいいイタズラを思いついた。

「よし、覚えてろよぉ……シシシ」

 嫌に足音を高く上げ、エミリアも2人に続いた。

「……………」

 リュウジはコロニーの入り口に立ち尽くし、絶句していた。

 近代的な建物、巨大な電光掲示板、大掛かりなコンピューター機器。

 煌びやかな光を発するそれらは、リュウジの想像を遥かに絶する物だった。

「アラガミ技術なんざ目じゃねーよな……こりゃあよ」

「リュウジ、君の武器を預かりたいそうだ」

 シズルに声をかけられ、我に返る。見ると、職員と思わしき男性がたっていた。

「滑車を持ってこい。絶対に素手で触るな」

「は? し、しかし……」

「死ぬぞ?」

 一瞬で真っ青になった職員。滑車を取りに行くためか、はたまた逃げるためか、猛スピードで走って行った。



数時間後……



「えーっと、これで全部登録し終わったか?」

 三人ともゲンナリとした様子でベンチに腰掛ける。大量にあった登録が、やっと全て終わったのだ。

「あー疲れたー……全部の登録の時、異世界人って言ったらちょっと待っててくださいって言われてさー、もーしんどい……」

「あー、ホント……自分で何にもしてないからやらせといてアレだけどよ、ややこしいもんだな、やっぱ……」

「えぇ……ややこしいのはこっちもよ」

 突然、落ち着いた声が聞こえ、三人は振り返る。建物の奥から歩いてきた女性は、書類を片手にメガネを押し上げた。

「あんたは?」

「私はマヤ。マヤ・シドウよ。あなたの武器を先程預かったでしょう?」

「あぁ、滑車でビビりながら持ってたな」

「あ
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