第27話 主人公補正は健在のようです
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はある。
「『『白帝』はこれら全てに関与、並びに史上最悪の賞金首である!!
よって今日ここに於き、宣言する!!
元老院・帝国議会による全会一致を持ち、この者達を処刑する!!』」
「エルザ陛下、白帝様。順番に……お飛びください。」
ガシャッ、と兵士が愁磨さんに武器を向ける。
「うむ、そこでエルザさんに向けないのは正解だ。
あの時居た兵士だな、気で分かる。学習した様で何よりだ。」
・・・・今まさに処刑されようとしている筈なのに、この尊大な態度。
思わず、決意が揺らいでしまいそうになる程の眩しさ。
―――――だから。
「愁磨殿。申し訳ないが、妾から行かせて頂くぞ。昨日約束した通り―――」
「ああ、俺は一切助けんし、手を出さない。
入って行くべきでない信念と覚悟には、一切な。」
「……感謝する。―――ではな。」
そう言って、橋をゆっくり歩いて行く。
「エルザ様………!!」
ごめんなさい、クルト。・・・元老院の事は、貴方に任せるわ。
心残りがあるとすれば、これ以外には―――
―――初めまして姫様!俺はナギ!この『紅き翼』のリーダーだ!!
自信に満ちた、少年の顔。
―――おう、いいぜ。ひ、暇だったからな!!///
ちょっと照れた、可愛らしい顔。
―――よお、来たぜ、エルザ。
頼もしい、男性の顔。
―――エルザあああああああああああああああああああ!!
・・・どんな事があっても見せなかった、絶望した顔。
走馬灯のように、彼との思い出が浮かんでは消えて行く。
ごめんなさい、ナギ・・・。もっと、もっと貴方と――――
ガコン、と橋が軋む。
瞬間、私の体は宙に投げ出される。
―――アッハハハハハハハ!じゃあ約束な、エルザ!
せめて、もう一度。
その太陽の様な笑顔を、見たかった・・・・・。
ギャヤエエエエエエエエ! ギエアアアアアアアアア!!
魔獣の雄叫びが近づき、そして――――
トサッ
と軽い音を立てて落下が止まり、温かいモノに包まれる。
・・・・魔獣の口の中って痛くないし、温かいモノなのかしら?
そっと、目を開ける。そして、そこに居たのは――――
「待たせたな、エルザ。もう来るななんて言うんじゃねえぞ!!」
太陽な笑みを浮かべた訳で無く、自身に満ちている訳でもなく。
額に汗を流し、精一杯という顔をしているけれど。
「ナ、ギ………?」
「あ?それ以外の誰に見えるんだよ!!っとおお!!」
そこに居たのは、一番会いた
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