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少年は魔人になるようです
第26話 姫と騎士は離れてしまうようです
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れてください。」

『エルザさん&俺が処刑されんのは、恐らく二年後。

場所はケルベロス…ケロベル……ケロちゃん渓谷。

詳しい日時までは知らねぇから自分たちで調べろ。』

「……一番知りたい所が分からんとはのう……。」


『だからてめェらは、それまで待ってろ。

その間何するかなんぞ、勝手に決めろ。ガキじゃねぇんだ。

ダラダラ待つのも良いし、修業するなり勝手にしろ。

敢て意見を出すなら、数千人殺した俺らが何したら罪滅ぼし出来る?

いや、所詮は自己満足だけどな。じゃ、そう言う事で。二年後また会おう。』


シュウン、とそこで再生が終わり、顔を見合せた皆の意見は一つにまとまる。


「てきと―だな。」

「適当ですね・・・。」

「適当だなぁ、オイ。」

「適当過ぎるだろう……。」

「適当じゃのう。」

「でも、やるこたぁ決まっただろ!!」


バッ!とナギが立ちあがり、皆もそれに続く。


「最初は……オスティア周辺か?」

「ええ、分かっていましたけれど。鳥頭ですね、あなたは。」

「今行ったら、捕まるだけだろうが……。」

「幾らなんでも普通、先ずは身を隠すじゃろうて……。」

「流石の俺様でも、その答えは駄目だって分かるぜ?」

「あーあー、悪うござんしたね!じゃあ隠れ家に行くとするか!!」


そう言って背を向けるナギに、皆は苦笑しながらも付いて行った。


Side out



Side 愁磨


みたいなやり取りをあいつ等がしたであろう二ヶ月後、つまりオスティア崩壊から二ヶ月後。

俺は今、エルザさんと共にメガロの元老院議事堂に居る。

理由は―――


「ですから!この様に我が国の民の窮乏を訴えているのです!!」


要求は二つ、元オスティア民の受け入れ、最低限度の住居・食料提供。

・・・三つか。


「故に――――」

「仰る事は良く分かりますが、自国を滅ぼし、

彼らを現状に追い込んだのは陛下自身ではありませんかな?」


エルザさんの言葉を遮り、元老院の一人が話す。

同時に、壁に待機していた重装兵もこちらに近づいてくる。


「更に言わせて頂ければ……彼らは既に貴女の民ではありません。」


ズシャ、と重装兵が俺達を囲む。


「畏れながらエルザ陛下、な、並びに『白帝』殿。」

「何かな?」


二コリ、と底冷えする笑みを発言した兵士に向ける。


「お、御二方を、逮捕させて頂き…たいと、思います。」


おいおい、確認になってんぞ?―――良い判断じゃないか。


「ハハハハハハ!!良かったね、君。」

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