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少年は魔人になるようです
第26話 姫と騎士は離れてしまうようです
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「犠牲者数は、一万人を切ったそうです。人口の、実に0.003%未満・・・。

これだけの大災害でこの数は、奇跡以外の何物でもありません。」


全人口約350万人と言う途方もない数が祝杯ムードの中を、

魔法を使える者が5人のみという状況で、これを僅か三時間以内に救助。


「愁磨達も参加してたんだ、奇跡でも何でもねぇさ。」

「だが、そう割り切れる人達ではないだろう。」

「そうじゃのう。むしろ大変なのは、これからじゃな……。」

「………なぁ、エルザも、アリカも、愁磨も……、

何で、誰にも言わなかったんだ……?皆に、言っていれば……。」


先程まで下を向き一言も話さなかったナギが、下を向いたままポツリと言う。


「何故私達に秘密にしたか、でしょう?

・・・そうですね、愁磨が何時か話していました。

『偶然起こる事は必然で、必然起こる事でない事は偶然。

全部同じ事、所詮は予定調和でしかない』と。」

「……俺には、分かんねぇよ。」

「そう、ですね・・・愁磨にも、変えられない事があると言う事です。」

「ハッ、愁磨でも勝てねぇって、神様の書いたシナリオってやつかよ?」


ナギとアルが、自嘲気味な笑みを浮かべながら言う。

そしてナギは笑みを浮かべたまま、目に腕を押しつける。


「惚れた女も守れねぇなんて、弱ぇな……俺は………。」

「……恐らく、愁磨も捕えられたじゃろう。

ノワール殿とアリア殿は『家』に入っておるじゃろうから、無事じゃろう。

しかし、愁磨を……ワシらも、仲間を守れんかった。」

「お師匠……。」

「ああ、そう言えば・・・愁磨から手紙を貰っています。」

「愁磨から?そう言うのは早く出せよ!!!」


ゼクトの言葉に腕を上げ、アルの言葉でナギは体を起こす。

皆がテーブルに集まり、再生が始まる。


『この手紙を読んでるっつー事は、俺は腐れジジイ共に忙殺的な意味で捕まってるだろう。

お前らに伝えてない事も山ほどあるが。』

「「「「山ほどあるのかよ!!!」」」」

「・・・・静かにしてください。」

『今は置いとけ。そのうち話す。

俺はエルザさんと一緒に牢屋に入っておくから、安心しろ。』

「……ま、まぁこれで、エルザさんの身も安全な訳だな。」

「解せねェ………。」


詠春の言葉に頭を抱えるナギだったが、

他の皆はナギが『解せない』と言う言葉を知っていた事で衝撃を受けていた。


『ノワール、アリア、アリカは俺の『家』に入ってるから、エルザさんより安全だから、

もっと安心していいぞ!!』

「・・・待ってください、後でツッコミを入
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