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少年は魔人になるようです
第26話 姫と騎士は離れてしまうようです
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んの喋っている途中で、凄まじい大声の通信が入ってくる。


『おい、エルザ!これはどう言う事だよ!!』


ナギ・・・・。あなたは、いつまで私を困らせるの・・・。


「見ての通り、世界を救う代償に自らの国を滅ぼしたのじゃ。

心配せずとも、妾も遠からぬ内に地獄に落ちる。」

『な、何で話さなかった!!俺がいれば――――』

「自惚れるな。戦いしか能の無い者が居ても邪魔なだけじゃ。」

『ック…!待ってろ、今そっちに行ってやる!』

「馬鹿者が、今来ても魔力の使えぬそなたでは邪魔になるだけじゃ!

っ、ええい鬱陶しい!(ガィン!)アルビレオ!そこにおるじゃろう!!」


ナギと話していても理性的な話しが出来ないので、アルに話す。

通信しながらの魔法行使は楽ではないのよ!


『ハイハイ、居ますよ。』

「逃亡生活中に使った飛行舟にも対抗呪文を施しておる!」

『ええ、m『もう乗ってるってーの!!』』

「ならばここから一番遠い島に行き、岩の破壊と民の誘導を。

救助活動が終了し次第、そなた達は二度と戻ってくるな。」

『なっ!そりゃどう言う事だ!!』

「これ以上話しても無駄じゃ。こうしている間にも民が危険に晒されておる。

通信終了!!妾は救助活動に戻る!」


言い放つと、私は踵を返し歩き出す。


「え、エルザ陛下!少々お待ち下さい!!アルビレオ!」

『ハイ、クルト君。私達は身を隠し、事態が好転するのを待ちます。』

「ええ、陛下の仰る通りにするのが賢明です!

戻れば、確実にメガロ…いえ、元老院に拘束されます!!」

『分かっています、ナギの事もお任せを。』

「そなた達には世話になった。礼を言うておく。……さらばじゃ。」

『・・・ハイ。それでは、陛下、クルト君。御武運を。』

『あ、ちょ、待てよ!!エr』―――ブツンッ


ナギが言っている途中で、通信が切れる。


「クルト、行くぞ。」

「陛下、しかしこのままでは……!!」

「民を救えずして、なにが女王か。

……本当ならば、妾がこの手で決着を着けたかったのじゃがな。」


しかし、過ぎた事を言っても仕方ない事。今は、一人でも多くの民を救わないと――!!


(『ナギ………後でお仕置きが必要ね………。まだ耳がキンキンするわ………。』)


・・・・ナギには、二重の意味でもう会えないかもしれないわね・・・。


Side out



Side ??


こうして『千塔の都』と称えられた空中王都オスティアは魔素の雲海に沈み、地図から姿を消した。

残ったのは、島から砕け、僅かに浮かぶ岩群だけ。


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