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少年は魔人になるようです
第26話 姫と騎士は離れてしまうようです
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今はそんな事言ってる場合じゃないか。


「あーと、エルザさんはなるべくデカイ島に降りてくれ。

『王家の魔力』は魔力無効内でも使えるんだったよな?」

「え、ええ。魔力の代わりに使えば良いだけだから。

魔力より制御が難しい分、効果は上がるし……。」

「あ、護衛はすぐにノワールが合流するから、船に乗って先に行っててくれ。

魔法使いは使えねぇから、全員避難所の手当に回してくれ。

後、アリカにはアリアとリルを付かせてるから、安心して良いよ。」


えーと、後は何もないよな?あっても勝手にやってくれるだろ。


「じゃ、健闘を祈る!!」


エルザさんの返事を待たず、貧民島に転移する。


「さって、とりあえず全員集めましょうかね。」


完全崩壊まで3時間、猶予は約2時間、要避難民数不明。

―――まぁ、すっげーめんどくせぇが。


「力を持ったからには、少しは使っても罰は当たらんよね、うん。

『形態変化:モード≪黄猿(タナカクニエ)≫」


某海賊王世界に出てきた、光の能力を装備する。


「行きますかね。―――まぁ、適当にさ。」

キンッ

と短く音を立てて、俺は住民収集に向かった。


Side out



Side アリカ


愁磨が義姉君の所に行ってから、間もなく一時間。

何処から話を聞いたかは知らぬが、オスティアが崩壊する事を知っておった。

ノワールとアリアには話して、私には話さぬとは・・・!


「あら、アリカも同罪でしょう?フフフ。」


・・・先程、アリアと珍妙な生き物を連れて来たノワールが言っておった。

と言う事は、愁磨も私が知っておった事は当然知っておった訳で・・・。

愁磨も、話さなかった私に腹を立てていたのじゃろうか・・・?


「・・・・・・・パパは、アリカm・・・の事、おこってなかったよ。」


と、アリアに慰められる。


「そ、そうかの……?ありがとう、アリア。気が楽になった。」


頭を撫でてやると、アリアは頬を少しだけ赤くする。相変わらず可愛い娘じゃ。

と、アリアと一緒に残った竜?のリルが首を擡げる。


「・・・きたの?」

「キュル!」

「わかった。・・・アリカ・・は、ここでめいれい?出しててね。≪翼獣霊王(リッシュクーニッヒフリーデン)≫。」


アリアは先日の戦争の時の姿になり、リルと一緒に甲板に向かう。


「・・・安心して。周りの船も、皆も・・・・アリカママも、護ってあげるから。」

「え………。」

「・・り、リル。傍に、ちゃんと付いててね///」

「キュルィィィ〜〜♪
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