第26話 姫と騎士は離れてしまうようです
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(『はぁ…。何だかんだ言って、結局は助けたいのね。』)
(『・・・パパ、がんばって。アリカ・・は、わたしが・・まもるから・・・。』)
(『うんうん、ありがとうなアリア。頑張ってな。ノワール、エルザさんは任せたぞ。』)
(『ハイ、行ってらっしゃい。』)
さて、おバカな姫様の先回りしておきましょうかね。
Side out
Side エルザ
式典が終わって数時間。
見下ろす街は・・・・・いえ、世界中がお祭り状態になっているわ。
でも、私は楽しむ事なんて出来ない。なぜなら――――
「エルザ!!こ〜んなとこにいたのかよ。探しちまったぜ。」
――今、一番居て欲しくて、来て欲しくない人が来てしまった。
「態々探さなくても良かったのに……。皆と楽しんできたら?」
「うっ、あのいや、だな…………ああもう!!ンな事どうだっていいだろ!」
怒られちゃったわ。
と、ナギも縁の方に来て街を見下ろす。
「………お前と居たかったんだよ…………。」
・・・・・・・・そんな事、言わないで欲しいわね。
頼りたくなっちゃうじゃない・・・。
「…なぁ、エルザ。俺らに隠してる事、あるんじゃねぇのか?」
私の体が自然と反応し、僅かに震えてしまう。
「隠し事なんてあって当然だしさ、洗い浚い話せなんて言わねぇけどよ。
せめて、少しくらいh「ナギ。」」
ナギの言葉を遮る。―――そうしないと、頼ってしまうから。
「……ちょっと、後ろ向いてくれないかしら?」
「あ、え?……良いけどよ。」
振り向いたナギの背中は思っていたよりも小さくて、
でも、やっぱり・・・・頼りがいがあって。
トスッ
「お?え、ちょ、エルザ?///」
ナギの背中に顔を押し付けながら抱きつく。
「――――ギ―――」
「え?今なんて――」
「――ナギ、ナギ……ナギ……………。」
「エ、ルザ……?」
ナギ、ナギ。――ナギ、ナギナギナギナギナギ・・・・。
私の・・・、私が、初めて愛した男性―――――。
「―――ぃしてるわ、ナギ。」
トン、とナギから離れる。
「い、今なんて言った、エルザ?」
「ごめんなさい、ナギ。」
「……エルザ?」
「―――気安く話し掛けるな、痴れ者が。
妾はウェスペルタティア王国が女王、エルザ・ウェスペリアーナ・プレミロディオルじゃぞ。
英雄『紅雷の騎士』とて、礼儀を欠くで無いわ。」
バサッ、とマントを翻しナギ殿から離れる。
「ち
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