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なのは一途のはずがどうしてこうなった?
外伝エピソード03
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が、否が応でも期待はある。

「ミッド式のストライクアーツをやってます。ミウラ・ヴィヴィオです」
「ベルカ古流武術、アインハルト・ストラトスです」

小さな手、脆そうな体。
だけど、その瞳の彩色は私の記憶に焼き付いた間違うはずもない聖王女の証だ。
――諸王戦乱の時代、武技において最強を誇った王女、オリヴィエ・ゼーゲブレヒト。
後の『最後のゆりかごの聖王』かつて、『覇王イングヴァルト』は彼女に勝利することができなかった。
それが私の中にある記憶。
弱ったせいで王女を救えなかった王の記憶。
王女を救う。それが私の記憶にある『彼』の悲願。
私の全てをぶつけて良い相手――。
まっすぐなヴィヴィオさんは、私が全てをぶつけて良い相手とは違った。
ヴィヴィオさんとスパーリングを行ったが、私の拳を向けて良い相手じゃなかったと思う。
強くなる。
できればミウラ・ケイタさんとまた手合わせしたかった。
再戦を申し込まれた。その時に、ヴィヴィオさんが、

「今度はパパの前で良い所見せるから再戦を楽しみにしてるね」

と言ったのだ。
つまりは、あの人が来る。
私は再戦を承諾した。



ミウラ・ヴィヴィオはJS事件の時の強さはない。
古代ベルカ王族の持つ固有スキルである聖王の鎧を失い、4年間も平穏な日々を送っており魔法やストライクアーツは最近になって学び始めている。
過去、ミウラ・ケイタと戦った時の記憶は薄れておりヴィヴィオ自身も昔の大切な思い出と言っている。
ミウラ・ケイタはミウラ・ヴィヴィオと訓練をするが極めて基本的なものばかりである。
ストライクアーツはノーヴェに任せて、魔法の方は殆ど学校に任せている。
それらを彼が見て劣っている部分を伸ばして平均化する。
過去、機動六課の教育方針のあえて特定方向に偏らせないという方針で娘を教育しているのだ。
将来、どんな方向に向かっても良いように、と親としての考えがあった。
それでも月に一度はスパーリングを行い、娘の成長を確かめる子煩悩な親であった。



親と子。
娘と父。
配点:(成長)





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