暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜時を越えたデスゲーム〜
第五話
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【イルファング・ザ・コボルトロード】。
アインクラッド第一層のボスだ。
「全員、突撃っ!!」
ディアベルが叫んだ。
「アキト、先に行って!エギルはまだ。クラインはアキトと行って!」
「おう!」
「解った!」
「了解!」
カズネが的確な指示を飛ばす。
エギルはすぐに前衛に出られなかったことが不満なのかもしれないが、まわりのビギナーたちには簡単に使えないだろう、スイッチをぶっつけ本番でエギルに挑戦してもらうのだ。
「エギル。いい?アキトが、タイミングを見計らって合図を出すから、それにちゃんと反応して攻撃を変わって。難しいかもしれないけどお願い。
私はクラインとスイッチするから!・・・・幾行くよっ!!」
叫ぶと同時に、カズネはウインドフルーレを抜き放つ。
「クライン!・・・・スイッチ!!!」
カズネが大きく叫んだ。
アキトから説明を受けていたらしいクラインは、即座に反応し後ろに飛びのく。
隣を見ると、エギルたちも成功したらしい。
「よし・・・・い・・・っけええええ!」
母から教わった、鋭い突き、細剣単発スキル「リニアー」。
一番最初に習得し、今では自分の運動神経も働き、驚くほどの速さで打ち込めるようになった。
「よし!」
カズネは一旦下がる。
エギルが使うは斧。
近くに人がいると、大変危ない武器だ。
だからカズネは、エギルのソードスキルが終わるまで後ろに下がっていた。
「セイッ!!」
アキトも、カズネに負けず劣らず、アニールブレードを振る。
打ち込むのは単発技、【ソニック・リープ】。
一撃必殺の技だ。
エギルともう一度スイッチ。
隣では、カズネがリップ・ラヴィーネを打ち込んでいる。
それに重ねるようにして、アキトもソニック・リープをボスに打ち込んだ。
「はああああ!!」
「せああああ!」
周りのプレイヤーの中で、誰よりも多く長く攻撃を続けているのはこの二人。
同じ細剣使いでも、同じ片手剣使いでもまだ習得していないような強力なソードスキルを次から次へと打ち込んでいく。
正しく、今の人々の記憶にはない、キリトとアスナ。
「ぐるぉぉぉぉぉぉぉ・・・・!」
ボスが、途端に奇妙な唸り声を上げる。
カズネとアキトははっと思い出す。
この世界のイルファング・ザ・コボルトロードの最後に使ってくる武器は―――"刀"。
そのことを、βテスターは知らない。
自分達の経験と記憶を頼りに戦っている。
そうだった。
父は、叫んだという。
下がれと。
それが聞こえなかったプレイヤー、間に合わなかったプレイヤーが何人も死んだと。
ならば今叫ぶだけだ。
「「ボスの最終武器がわからない!・・・下がれ!!!」」
ふたり同時に。
二人の声は大きく響き、攻略に挑んでいる全プレイヤーに伝わった。
ボ
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