暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epic14-Cそれはもうジュエルシードの回収は大変で〜StrangE〜
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骨が折れそうだ。何せいま私たちの居る区画とは別に4つのゴミの原が存在している。

「だったら魔力流を撃ち込んで、強制発動させる?」

かつてのフェイト達が真っ先に提示していた方法を挙げてみる。

「う〜ん。それも選択肢の1つだけど、この中で強制発動させるのはちょっと。下手に暴走体を生み出させて、ここのゴミを利用でもされたら面倒なことになりそうだし」

「はいはい。あんたの野蛮な提案は却下ってことだよ。これだから炎熱変換持ちは」

野蛮って。しかも偏見過ぎる。あと、もとはと言えば君らの発案だったんだぞコレ。私の案に否定的な2人に「じゃあどうする? 何か良い手がある?」と訊いてみた。すると2人は押し黙った。サーチャーの魔術、イシュリエルを使えればいいんだが、フェイト達が居るため使えない。仕方なく「足を使って探すよ」と告げ、私はゴミ山に入ってジュエルシードの探索を開始。そんな中でも魔力探査を怠らない。フェイトとアルフも散開して、探索を始めた。

(・・・・で、30分も探して発見できないとか・・・)

冷蔵庫やらテレビやら色々とゴミを漁ってみたが、なかなか出てこない。そしてついに「無理! もう無理だよフェイト!」アルフがうがあああ、と吠えた。フェイトもまた「そうだね。魔力・体力が切れるより精神が擦り切れそう」リタイア宣言。私の魔力探査にも引っかからないし。と、いうわけで「強制発動に賛成な人〜」と手を挙げると、フェイト達もスッとすぐに手を挙げた。

「決まり。じゃあ早速・・・!」

フェイト達を連れて空へと上がり、足元にわざわざミッド魔法陣を展開させる。手にする第四聖典に魔力を乗せて「せいっ!」地上に向けて投擲した。

――ニーベルン・ヴァレスティ・ver 4th Testament――

本来のこの技は邪を浄化するものだが、今回は魔力流を発生させるための起爆剤として使用。地面に突き刺さった第四聖典を中心として魔力爆発が起き、魔力の渦が処分場に吹き荒れる。その様子を見下ろしていると、「来た!」隣の区画のゴミの原から立ち上がる青い光の柱。どうりで見つからないわけだ。見当違いの場所を探していたんだからな。

「行くよアルフ。テスタメント」

「あいよ!」「ええ」

ジュエルシードの放つ光を目指す。と、ゴミの原から冷蔵庫がミサイルのように飛んできた。先頭を飛んでいたフェイトが「はっ!」“バルディッシュ”で斬り裂いて一刀両断。何事だと冷蔵庫が飛んできた場所を見れば、「ゴミの兵隊・・・?」処分される前のゴミに手足が生えて起立していた。
なんて言うんだろう。そう、まるで不思議の国のアリスに出て来るトランプの兵隊のよう。それらがゴミを抱え上げ、『もっと物を大事にしろぉーっ!』そんな思念を私たちに送りなが放り投げて来ていた。

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