第13話 早起きは三文の得、夜更かしは三文の損?
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!」
言い終わると同時に弾丸の如き速さでフェイトが突っ込んできた。一瞬の内に迫り一瞬の内に去る。まるでかまいたちであった。これこそフェイトの本来の戦法だったのだ。
空中から縦横無尽に銀時に向かい切り掛かる。それに対し、地上に居る銀時はそれの対応に手間取り思うように反撃が出来ずに居た。
気付けば、銀時の体のあちこちには切り傷が出来上がっており、其処から流れた赤い滴が着物を赤く染め上げだしていた。
「てめぇ、コノヤロー! 着物どうしてくれんだ? クリーニング代請求すっぞコノヤロー!」
「クリーニング代じゃなくて、葬儀代の間違いじゃないの? 最も、出す気は全然無いんだけどねぇ!」
「あぁ、そうかよ!」
突如、銀時の声のトーンが低くなる。それに気付くことなくフェイトは再度銀時に切り掛かる。今度は銀時の首筋に向かい閃光の刃を振るう。
だが、その刹那、銀時の姿が消える。それを認識した直後、フェイトの首筋を何か強い力でつかまれる感覚を感じる。
それは大人の手であった。物凄い力で掴まれており其処からは痛みしか感じない。その手の主は丁度フェイトの隣に居た。其処に居たのは、ドス黒い顔をした銀時であった。
「どうもぉん」
不気味な笑みを浮かべた後、掴んでいた手を思い切り地面に押し付けた。それと同時にフェイトの体が地面に叩きつけられる。幾ら魔力を持っていようと突発的な力には対応出来ない。其処を突いたのだ。
「がふっ! な、何で……」
「確かにお前の戦法はあってる。俺ぁ空飛べねぇしお前の空中戦は凄ぇ。だがなぁ、一発で仕留めなかったのはてめぇの敗因だ。幾ら有利に事運んでようが、そんな何回も見せられちゃ対処法を思いつくのなんざ簡単だろうが!」
完全にこちらの落ち度だった。あの時一撃で仕留めるべきだったのだ。なのに悪戯に何度も斬り付けたせいで銀時に対し対処法を教えてしまった事になる。それがフェイトには溜まらなく悔しく思えた。
「さぁて、散々大人をからかってくれたなぁこの糞ガキ! これからたっぷりお仕置してやるから覚悟しとけやぁゴラァ!」
うつ伏せ状態のまま首筋を抑えられ、身動き一つとれないフェイトに対し、銀時が黒い笑みを浮かべていた。それをフェイトが見る術は、何処にもないのであった。
***
銀時がバトルを始めた頃、新八達もまたバトルを行っていた。新八、神楽の両名の前には徒手空拳で戦うアルフが居る。彼女曰く元が狼ならしく獣の様な荒々しい戦い方で来ているのだ。
「おいゴラァ! いい加減諦めて家の妹分返せや! でねぇとお前等全員丸坊主にして逆さ吊りにすっぞゴラァ!」
「神楽ちゃぁん! 確かにこの二人敵だけど言葉選んでぇ! あんまり過激な言葉言
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