暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX−音速の機械戦士−
―大掃除―
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俺のフィールドにウィンがいる限り、明日香、お前の攻撃は届かない」

 アイドルカードのファンデッキには必須とも言うべき二種類のバリアに、サイバー・エンジェル−弁天−の攻撃はウィンに届きはしない。
もしも儀式召喚されていたのが、《サイバー・エンジェル−荼吉尼−》ならウィンは効果破壊されてしまい、《サイバー・エンジェル−韋駄天》なら《サイクロン》を回収されてバリアの片方が破壊されてしまっただろう。

 感謝することではないが、サイバー・エンジェル−弁天−には少しだけ感謝しておこう。

「……私はターンを終了するわ」

「俺のターン、ドロー!」

 しかし、いつまでもこのバリアが破られない筈もなく、これではただの時間稼ぎにしか過ぎない。

「俺は《プチリュウ》を召喚!」

プチリュウ
ATK600
DEF700

 もはや【コントロール】デッキとは何ら関係もないが、やはり【風霊使い ウィン】デッキとしては、使い魔であるこのモンスターも投入すべきだろう。

「……プチリュウ?」

「こう使うのさ。通常魔法《馬の骨の対価》を発動! プチリュウを墓地に送って二枚ドロー!」

 若干、このデッキのことを疑問に思ったような明日香を納得させつつ、俺はプチリュウを墓地に送って二枚ドローする……良し。

「俺は速攻魔法《月の書》を発動し、ウィンを裏側守備表示にする。そして《サイバー・エンジェル−荼吉尼−》に装備魔法《幻惑の巻物》を装備する!」

「……しまったわね」

 《DNA移植手術》以外にも、相手の属性を変える手段はある――明日香のフィールドのサイバー・エンジェル−荼吉尼−に巻物が巻かれて属性が再び《風》となり、先程裏側守備表示にしたウィンの効果の対象外となる。

「ウィンをリバースして効果発動! サイバー・エンジェル−荼吉尼−のコントロールを奪わせてもらう!」

 最強のサイバー・エンジェルこと《サイバー・エンジェル−荼吉尼−》のコントロールを奪い、その攻撃力は明日香へと向けられる……使っていて何だが、俺は【コントロール】は使うのも使われるのも好きじゃない。レイの《恋する乙女》のような笑えるものなら良いのだけれど、どうも自分や相手の好きなカードを奪われるというのは嫌いだった。

 ……効果を度外視して好きなカードこそ、アイドルカードなのだが。

「バトル! サイバー・エンジェル−荼吉尼−で弁天を攻撃!」

「くう……」

明日香LP3150→2250

 サイバー・エンジェル同士が攻撃しあうことになり、俺のフィールドのサイバー・エンジェル−荼吉尼−が、明日香のサイバー・エンジェル−弁天−を切り裂いた。
最強のサイバー・エンジェル、という名は伊達ではないということか……そしてまだ、俺
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