暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第30話 生きてくれ
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ていれれば良かったんだ。
彼らの温もりが眩しくて、光の様に暖かくて、離れたくなくて、自分を偽ってしまったんだ。
キリトは全てを話そうとしたその時だった。
「私は……キリトが本当は強いって言うの知ってたよ」
「えっ……?」
サチのその言葉に、キリトは驚いていた。
ステータスは、同じギルドに所属していても見る事は出来ない。他人のプレイヤーには見えないのに知っていると言うのだから。
「私、夜中にね……。こっそり、ステータス・ウインドウを見てしまったの。 何で……、キリトがレベルを偽って、私達と一緒にいてくれるのかは、わからないけれど……。そんなキリトが傍に居てくれたから、私、怖くても 凄く安心できたの」
サチは笑っていた。でも……やはり、悲しそうな表情は消せなかった。失った仲間達はもう戻らないのだから。
「……確かに、皆の事……。亡くなってしまったのは とても悲しい。……でも 彼に、リュウキさんにも言われました。 放っておいたら、私は死んでたと思います。でも、私は死んでしまった皆の分も……生きないとって……初めて強く思えたから
サチは、強い瞳でキリトを見る。
「ケイタの事は、任せて……。私は、私達は、きっとこの世界で生き残って見せるから。だから……リュウキさんとキリトは、この世界が生まれた意味を……私みたいな子がここに来ちゃった意味を……見つけて。それが……私の願いです」
「サチ………」
キリトは、涙が浮かびそうになるのを必死にこらえた。そして……。
「必ず現実世界へ。君を……現実世界へ返してみせる。これは……、絶対に……約束する。サチがリュウキと約束した様に、オレも、約束をする」
「うんっ……」
サチは、キリトに抱きついた。そしてキリトも、腕を回し抱きしめ返した。
涙は止まっても、笑顔に戻る事が出来ても、僅かだが震えていた身体。キリトに抱きしめられた事で、もう、サチの震えは止まっていた。
――……2人に、救われたから。
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