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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第九十一話】
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「……敵じゃないって言っただろ、ラウラ」
縦に振り下ろされたプラズマ手刀を、先程と同じように手首を掴んでそれを阻む。
普段のラウラならAICで拘束、その後に攻撃をして倒すのだろうが――今の単調な攻撃は俺の言葉によって冷静さを失った結果かもしれない。
「……怒るのは図星をさされたからか?…色々古傷に触ったのなら謝る……だが、少なくとも俺はラウラのクラスメイトで仲間だ――ラウラが【仲間などいない】、そう言っても俺は君の事を仲間だと思っている。――そして、もう俺に関わった以上、君は俺の【友達】だ。例えウザいと言われようが…仲間なんだ、友達なんだ。――今は無理かもしれないが――【ニカッと笑顔】だ」
「……ッ!?」
またも眼を見開くラウラに対して、俺は笑顔で応える。
試合中にこんなことしてるなんて他の観客から見れば俺が馬鹿してるようにしか見えないだろう。
だが、そんな俺の言葉がラウラの中の何かを変えたのか――。
「…有坂、本当にこんな私を【仲間】だと――【友達】だと……呼ぶのか?」
――と、聞く人によってはぶっ飛びそうなぐらいの180度考え方が変わった様に見えるラウラ。
「なんだ?【親友】とか【同士】の方が良いとかか?」
「ち、違う……。――わ、私はお前の妹に…オルコットや凰に対して酷い事をしたんだ…」
これもまた聞く人によれば驚くラウラの発言、だが――俺にはこの変化が良い方向にいくと思った。
「……そうだな、だがそれも俺は怒っていないさ。――他の人から見たら俺は甘いのだろう、それも角砂糖入れまくりのコーヒー並にな――だが」
「……?」
「【罪を憎んで人を憎まず】だ。ちゃんと三人に謝れば大丈夫さ。ラウラがやったことを取り消す事は出来ない、だが――したことに対しての過ちに気づき、反省する事が出来るのが【人間】ってやつさ、これが」
「……有坂…」
そう俺の名字を呟くラウラに対して、俺は言う。
「ヒルトだ、友達と言ったんだ。気軽に呼んで構わないさ」
「……ヒルト…私も、ヒルトの様に人としての【力】強さが――」
ラウラの言葉が途切れる、何事かと思いラウラの表情を伺うが、その眼は先程とは違い光を感じさせない虚ろな瞳をし、俺の事を認識出来ない様であった。
「…ラウラ?大丈――」
ラウラの身を案じ、声をかけたその時、異変が起きた。
「ぁぁぁああああッ!!!!」
「何だ!?」
目の前に居たラウラが、突然身を裂かんばかりの絶叫を発した。
突然の出来事に、観客席に居た客も何が起こったのかわからず、ざわざわと騒ぐだけだった。
「ラウラ!どうしたんだ!?
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