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アンドレア=シェニエ
第二幕その四
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は自分にも他人にも厳しく清廉潔白な人物であった。しかしだからといって彼の思想が正しいとは限らないのだ。
「だが彼の命令一つで多くの者が死ぬ」
 ルーシェはそれを聞くとゴクリ、と喉を鳴らした。
「そしてフランスはギロチンにより支配される」
 革命委員会、公安委員会、革命裁判所。軍の目付け役。ジャコバン派が設けたものだ。これ等に逆らうことはそれだけで『革命の敵』とされた。ジャコバン派に異を唱えるのも『革命の敵』である。敵はギロチンに送られる。そして多くの貴族やジロンド派の後を追うことになるのだ。

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