第5章:導かれし者達…トラブルを抱える
第34話:身勝手とか言うな……放任主義なんだよ!
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(ソレッタ王国)
リュカSIDE
「おいリュカ……そろそろ秘密の相談を切り上げて、姫様を呼んできてくれんか?」
義息の真剣な相談事を邪魔する様に、老いぼれ魔同士が横槍を入れてきた。
こっちの相談はかなり本気なのに……
「何だ……ブライも来てたんだ!? って事は……そっか、クリフトのヤツ死んだか! 良いヤツだったのになぁ……」
俺はさめざめ遠い目をして感傷に浸る。
「死んどらんわ! 縁起でもない……滅多な事を言うでない!」
相変わらずジョークの通じない爺さんだ(笑)
だからからかいたくなる。
「何だ……まだ生きてたか。意外にしぶとい……童貞のままじゃ死ねないのかな?」
「キサマ……どうあってもクリフトを殺したい様じゃな!?」
ここまで冗談が通じない人種も珍しい。ある意味珍獣だ!
「あのブライさん……リュカさんは貴方が怒る事を見越してふざけてるんですよ。怒れば怒るほど不真面目になって行く……逆効果です!」
「む……う、うむ……」
ウルフに宥められ口籠もる爺さま。
流石は俺の義息……良く解ってらっしゃる(笑)
「と、ともかく……姫様は何処じゃ? 薬は手に入れたんじゃろ?」
ちっ……冷静さを回復しやがった。
だがしかぁし、勝負はこれからだぜぃ!
「薬? ……あぁ『パンチラのモッコリ』だっけ?」
「リュカさん『パテギアの根っこ』です」
くそ……ウルフが素早くツッコミやがった。
これではブライを苛つかせられないじゃんか!
「そうじゃ、その根っこを手に入れたんじゃろ!? さっさと姫様と一緒に、クリフトの下に帰るぞ!」
「根っこなら無くなっちゃったってさ!」
「無くなった……って、どういう事じゃ?」
「うん。あっちで畑を耕しているオッサンが居るだろ。あのオッサンに聞いたんだけど、数年前に干ばつがあって、作物の殆どが全滅したらしいんだ。その全滅した作物の中に、パンチラの「パデギアの根っこです」
「……そう、その根っこも含まれてたらしく、今はもうこの村に無いんだってさ」
ワザと間違えようとすると、ウルフが素早く修正してくる。
有能だがムカツクぅ!
「こ、この村には無い……では何処に……!?」
「うん。あのオッサンが言うには、ここから南西にある洞窟に『パテギアの種』が保管されているらしい。パテギアは直ぐに成長するから、それがあれば根っこを渡せるって言われた」
「何と!? そんな物が存在するのに、誰も取りに行かず数年間も大根等を栽培しているのか!? そんな無駄な事をしているから、こんな貧困に喘ぐ国家へと落ちぶれてしまうんじゃ!」
この爺さんの悪い癖だ……全てに置いて自分本位。
「しょうがないじゃん、洞窟にはモンスターが蔓延ってて、一般人には危険極まり
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