[番外編] 背教者ニコラスの逆襲
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を、最速でボッコボコにしていたのだ。あのときのサンタへの願い事がかなわなくても、無理がない……ような気がした。
ただし、宣伝効果としては抜群でイグシティにあるあたしのお店は大繁盛している。リーファとシリカが手伝いに来てくれた時など、店の外まで行列ができるほどだった。
やや、特殊なお客さんが増えてしまったのが悩みのタネだけれども。
でも不思議なことに当初は恥ずかしくて仕方なかった出来事も、一月もたてば心の整理がついて思い出に変わる。あのときの写真はお気に入りの額に入れて、工房の端にかざってあった。
カップルのために用意されたイベントを、女子だけでクリアしてしまった写真のあたしたちは、みんな一様に苦い笑みを浮かべている。それでもいまとなっては大事な友達と同じ時間をすごしたという、大事な証明だ。あのとき参加してよかったと心から思う。
そして……。
――よ……っし。来年こそは……すくなくとも、独り占めはさせないわよ……。
密やかなリベンジを胸に秘めつつ、あたしは心中で気合いを入れた。いまから列をつくってならんでいる、ひやかしのお客さんをばったばったと捌かなければならない。
「いらっしゃいませ! 今日はどんなご用件ですか!」
まずは先頭の、昨日も来ていた太り気味のお客さんから――。
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