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俺がアクマでいいっすか?
#1 良いわけないだろが!
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出す。
彼から放たれる膨大な魔力に、全身の身の毛が弥立つ。

(そんな!?あれほどの魔力をどうやって隠していたんだ!?あの魔力の許容量ならアタシが苦労の末に倒したC級アクマを遥かに凌ぐ……ランクにしたらSSS級に匹敵する!?あり得ない!!)

思わず息を呑むアタシ。
アクマも人を食ったり、共食いしたりして魔力を得て強くなったアクマを、異端少女ではランク別に指定して自分の実力に合わせて討伐する制度がある。
その最上級であるS級は、幹部クラスの異端少女10人力を合わせて挑んで、ギリギリ討伐できるというレベルだ。
さらに上にいく魔力を持つ人間って……。
そもそも、アタシに撃たれて生きてる自体おかしすぎる。
もしかして彼は、アクマなのだろうか?
だとしたら、なぜ敵であるアタシを助けるんだ?
あんまり考えすぎて頭がおかしくなりそうだ。

「どうした狼人間?何か探してるのか?」
『グォオオン!!』
「ふむ。もしかしてお前が探してるのはこれか?」
『!?』
「悪いな。邪魔だったから斬り捨てたぞ?」

綺麗に斬り落とした腕を、彼は狼人間の前へ投げ捨てる。
それを見て怒ったのか、凄まじい咆哮を上げる狼人間。
勢いよく駆け出すと、反対側の拳を彼へ思いきり叩き付ける。
が、その直後、叩き付けた腕から無数の血飛沫が上がる。
よく見てみると、叩き付けた拳に彼の拳がめり込んでいたのだ。

「ダチの仇、討たせて貰うぜ!」

音叉が鳴るような、高い音と共に空を斬る白銀の一閃。




「銀鞘・氷雨白雪(ぎんしょう・ひさめしらゆき)!!」




一瞬で辺りを凍結させるほどの冷気を纏う白銀の一閃は、狼人間を瞬時に凍り付かせ、同時に胴体を真っ二つに斬り落とす。
斬り落とされた狼人間は断末魔の叫び声を上げながら、小さな粒子となり、空に消えていった。

「やれやれ。手間を掛けさせやがる」

そう言って俺は鞘に刀を収め、チョーカーを首に付ける。
……ようやく、仇は討てたぜ。
だから安らかに眠れ。
静かに夜空へ浮かぶ満月を見上げながら、俺は心の中でそう呟いた。
連続猟奇殺人事件の犯人を倒したことだし、もうあんな凄惨な事件は起きないだろう。
踵を返し、帰ろうとした時、セツナが小走りで近寄ってくる。

「なぁ!お前!」
「お前じゃねぇ。俺は鈴沢咲哉だ。また喧嘩の続きか?」
「違う!!喧嘩の続きはまた今度だ!!……さ、咲哉はアクマなのか?」
「……さあ?俺はアクマで人間だからね。答えかねるよ」
「むぅ!!アクマか人間かどっちかハッキリしろ!!このウルトラウスラトンカチバカ!!」

まだ言うか、このぺちゃ乳バカ女が。

「誰がウルトラウスラトンカチバカだ。それよりも服着ろ。俺のTシャツと短パン貸
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