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俺がアクマでいいっすか?
#1 良いわけないだろが!
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かせたく無いのか、とうとう背中に座り、そのまま両手をガッチリ抑えやがった。
……なんか仄かに軟らかい尻の感触がする。

「離せ!」
「離すかよ!動くなポンコツ!」
「俺はポンコツじゃねぇ!初対面の人をガラクタみたいな扱い方するな!」
「んじゃトンコツ!動くな!」
「変な訂正の仕方すんな!俺は豚の骨じゃねぇ!つーかこんなことしてる場合じゃないだろ!」

半ば強引に押し退け、ゆっくりと振り返る俺。
そこには俺よりも遥かに小さな女の子が、尻餅を着いていた。
薄紫色のフリルがたくさんあしらわれ、胸元が開くようになった可愛らしいドレスに、腰に巻き付く大きなリボン。
同色のハイヒールに、その赤茶髪を薔薇があしらわれたリボンでツインテールを作っている。
その両手にはピンク色の大口径リボルバー拳銃を握っていた。
腰よりも長い両サイドのツインテールは、夜風が吹き抜けるたびに静かに揺れる。
何かのコスプレイヤーか?この子?
まるで西洋の人形のような可愛らしい容姿にアクアブルーのクリクリとした大きな瞳。
それを見るだけで見入ってしまうのだが、それ相応に男のロマンである胸はやや小振り。
その手に詳しい俺の友達が言うに、これを貧相な乳と書いて『貧乳』と言うらしい。
まぁ、背の大きさから推測するに今が成長期なのだろう。
一言いうなら可愛いに尽きるな。

「イタタタ。いきなり何すんだよ!」
「それは俺の台詞だ。出会い頭にいきなり人を撃ち殺した挙げ句、踏んづけて骨を粉々に粉砕しやがったくせに」
「うそ!?まさかアンタ死んだのか!?そういえばさっきあたし、アンタを撃ったよな?一般人ならそれだけで即死なのに、なんで生きてるんだよ?」
「……さあな。俺にも分からん」
「分からないのかよ!?……あっ、後ろっ!!」


──ドシュッ!!
突然、背中に激痛が駆け巡り、胸を突き破って鉄色の鋭利な突起が三つ、鮮血を纏って姿を現す。

「ぐふっ!!」

心臓を貫かれたことで逆流した血液が気管を通り、勢いよく口から吐き出される。
くそ、今日はとことんツイてないな。
一日に四回も死ぬなんて、過去最多死亡記録更新だぞ。
俺が串刺しにされて宙吊りされたのに驚いたのか、彼女は唖然とこちらを見上げている。

「だ、大丈夫か!?」
「……あぁ」
「喋んな!今、楽にしてやるからな!」
「……え?」
「心配すんなよ!ファンシースター魔力全開放(フルブースト)!!食らえ!!ガンバレルドカラミティ!!」

楽にするって、また殺されるんですか俺!?
ファンシースターと呼ばれた二挺の大口径リボルバー拳銃の銃口をこちらに向け、何やら必殺技の名前を叫ぶセツナ。
その直後、青白い燐光が銃口に収束していき、ソフトボールぐらいの光球を生み出すが、ふと
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