第12話 子供は遊ぶ時は何時だって本気
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放ってくる球を華麗に回避し、逆にこちらが打つ球は百発百中! 正に向うところ敵なしであった。
そんな感じで1面を楽勝でクリアする。
「おぉ! 凄いよフェイトちゃん。何時の間にそんなに上達したの?」
「えへへ、こんなの簡単だよ」
等と言いつつも嬉しそうに鼻を持ち上げるフェイト。何とも清清しく嬉しい気分だった。されど、それも1面だけの事であった。2面に行くと今度は敵の移動速度や放ってくる球の量が半端なく増大しだす。ゲーム初心者のフェイトにはそれは難関と言えた。
「んな、いきなり難易度が上がりすぎ! くっ!」
「昔のゲームって殆どがユーザーに媚びない仕様だからねぇ」
それが昔のゲームの良さとも言える。ともかく、そんな訳で1面は楽勝だったフェイトも2面で見事に撃沈してしまったのであった。ガクンと項垂れるフェイト。そんなフェイトの肩をそっと叩き静かに激励するなのはが居たりするのであった。
***
ゲームコーナーで遊び終わった次は温泉宿では恒例とも言えるカラオケボックスであった。個室に入り、用意されたマイクを片手に得意な歌を得意げに謡う場所である。まぁ、中には【何でこんな謡い方しているのにそんな得意げなの?】と思いたくなるような歌もあるが、其処は遭えて触れてあげず拍手をするのが大人の対応と言える。
「歌かぁ……私まだあんまり歌知らないんだけど」
「じゃデュエットしようよ」
「デュエット?」
説明しよう。
デュエットとは、二人同時に歌うと言う片方が片方の歌の下手さをカバーすると言う被せみたいな事である。勿論嘘である。
そんな訳で歌の初心者でもあるフェイトが謡える曲をチョイスする。選曲が終わると、機械から歌のイントロが流れ出してきた。心なしか、このイントロを聞いただけで胸の奥が熱くなってくるのを感じてきた。
「なのは、この曲って……」
「勿論、【不思議魔女っ娘とと子ちゃん】のオープニングテーマの【燃えろ!とと子ちゃん】だよ」
いきなり難易度の高い奴で来た事にフェイトは驚愕した。しかし、なのはの事だからきっと其処は考えてのことなのだろう。意を決してマイクを手にする事にしたフェイト。
そして、歌が始まった。
【燃えろ!とと子ちゃん】 作詞・作曲:ほしがき
1.東の空から太陽が昇るとき 其処からやってくるのは誰だ! 誰だ! 誰だ!
長い髪に燃える瞳を携えて 手には杖を腰にはフリルのあの姿
来たぞ、あいつだ! みんなのアイドルとと子ちゃんだぁ!
世界の平和を守る為 愛と勇気を携えて みんなに平和の押し売りだぁ!
「押し込み、強盗、当たり前! 世界の平和の為なら例え火の中水の中」
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