第12話 子供は遊ぶ時は何時だって本気
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の遊びに大人が加わるのは野暮だ。そう感じ取ったのだろう。犬なのに空気を読むとは流石である。
(何だろう、今物凄く失礼な事言われた気がするんだけど――)
さて、アルフの怒りの矛先がこちらに向く前に視点を変えるとしよう。
ワニワニパニックを遊んだ後は誰でも一度はプレイしたであろう格闘ゲームである。どんな格闘ゲームかと言うのは聞かないで欲しい。色々と問題があるのだ。
早速対戦で遊ぶ事にした。フェイトは細身の女性キャラを選んだのに対し、なのはは筋骨隆々なレスラータイプのキャラを選んできた。
スピード対パワーの激突だ。
「スピードなら私に分がある。幾らパワーがあっても、その攻撃に当たらなければ!」
試合開始のゴングが鳴り響く。先手必勝とばかりにフェイトの操る女性キャラが蹴りを放ってきた。しかし、それを待ってましたとの如くなのはの操るレスラーキャラがその足を掴み地面に叩き付ける。完璧なカウンターであった。
いきなり出鼻を挫かれたフェイト。すぐさま態勢を立て直そうとしたがその前にレスラーキャラに体を掴まれてしまいその体型を生かした豪快な投げ技に持っていかれた。間髪居れずに起き上がった直後を狙っての投げ技。
綺麗な流れとも言える位の連続コンボを受けた女性キャラの体力ゲージがみるみる減って行く。
「つ、強い! それに早い……なんで? スピードならこっちが有利な筈なのに……」
「ふふぅん、スピードキャラを選んだ人が陥りやすい落とし穴だねぇ」
「ゑ?」
「スピード重視キャラを選ぶと大抵の人はすぐに攻撃してくるんだよ。だから格闘ゲームに慣れた人にとっては絶好の鴨なんだよねぇ〜」
余裕の声であった。浅はかだった。スピード戦法に自信があったからスピードキャラを選んだが故の落とし穴だった。そして、それと同時に目の前の女性キャラも決め技のスクリューパイルドライバーを食らい昇天した。圧倒的敗北であった。その証拠にフェイトの画面にはデカデカと完敗の文字が刻まれている。
ガックリと項垂れてしまうフェイト。まだまだ経験値が足りなかったご様子だ。
「あ、浅はかだった……世界って広いんだなぁ」
今更ながらそんな事を認識しだすフェイト。格闘ゲームの奥は深いのだ。とまぁ、そんなフェイトはさておき、お次は昔懐かしのテーブル形式のゲームを遊ぶ事になった。
先ほどの格闘ゲームとは違いちゃちな音声と画面のゲームだ。
画面上部から迫り来るエイリアンを画面下部に居る戦車みたいなので狙い打つと言うシンプル過ぎるゲームである。しかし、それ故に嵌ってしまうと言う人間の深層心理を突いた何とも小憎らしい作品と言えた。
早速フェイトとなのははそれに挑戦してみた。
先ほどの格闘ゲームのお陰かゲームのコツを掴んで来たフェイト。敵の
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