第12話 子供は遊ぶ時は何時だって本気
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り、また欠点とも言えた。
しかしながら、その子供っぽさが、今のフェイトには良い薬にもなったと言える。自分の使命に没頭し、暗くなりがちだったフェイトの心は、なのはを通じて徐々に暖かみを取り戻していっているのは明らかとも言えた。
***
そんな訳でなのはとフェイトが最初に遊んでいたのは温泉宿では御馴染みのスポーツであった。
え? 何だそれは? ですって。
温泉宿、浴衣、絶景、個室、此処まで言えばお分かり頂けるだろう。
そう、卓球である。因みに卓球とは英語で言うと「テーブルテニス」と言うらしい。覚えておいて損はないが多分得もないので聞き流しておいて構わない。
とにかく、その卓球をシングルで遊ぶ事となった。
「なのは、これって……」
「簡単だよ。お互い持ってるこの板でボールを打ち合って相手のコートから外に出した方が勝ちって言うルールのスポーツだよ」
「な、なる程」
初めて知るスポーツだった。と、言うかフェイト自身こうしてスポーツをする事じたい初めてだったりする。この世界に来てからと言うものずっとジュエルシード集めばかりしていた為か、同年代の子と知り合う事も遊ぶ事も全くしてなかったのだ。そんなフェイトが偶然連れてきたなのはが自分の知らなかったことを色々と教えてくれた。
正しく天の恵みとも言えた。
「それじゃ始めるよ〜」
「え? わ、わわっ!」
有無を言わさず始めるなのは。それに対し咄嗟に身構えるフェイト。が、初めてのスポーツ故に勝手など分かる筈もなく、最初のサービスショットで見事に場外へ落ちていく球を見送るだけに終わってしまった。
フェイトの目の前には地面に落ちてコンコンと音を立ててリズミカルにバウンドする球が目に映った。
(は、反応できなかった! スピード戦法なら私に分がある筈なのに……このスポーツが想像以上の反射神経を有すると言う事なの!?)
フェイトは戦慄を覚えた。幾ら慣れてないからとは言え、全く反応出来なかった事にショックを覚えていたのだ。元々フェイトの戦法はスピード重視の戦法だ。故に誰よりも反射神経に長けていると自負している。それがあの動きに反応出来なかったのがショックだったのだ。
(ううん、今のはまぐれなだけだよ。そうだ、きっと次なら出来る!)
球を拾い、決意の元フェイトは構えた。目は真剣な面持ちとなり、ギラギラと輝いている。一部の隙も一瞬のチャンスも見逃さない。その覚悟の元にフェイトは構えていたのだ。
しかし、そんなフェイトに対しなのははと言うと全く動じておらず、寧ろ遊び感覚で球を握っていた。
まぁ、元々これが遊びなのだからしょうがないのだろうが。
「御免御免。それじゃもう一回行くよぉ!」
今度は
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