第12話 子供は遊ぶ時は何時だって本気
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ゃない」
後部座席の騒乱時代を前部座席に座っている士郎と桃子が笑いながら見守っていると言う、それはもう何とも微笑ましい光景でもあったりした。
***
士郎の予想は半ば的中していた。此処海鳴市某所にある温泉宿に無事辿り着くや否や、銀さんは泊まる部屋で早速惰眠を貪り始めた。普段から寝てばかりだと言うのに此処でも更に惰眠を貪ろうとする余りの貪欲さに誰もが呆れるばかりなのであったりした。
そして、そんな銀さんとは全く関係なしに、神楽はアリサやすずかと共に温泉宿を練り歩きまくり、新八はユーノと共に日頃の疲れをとっていたり、士郎と桃子の夫妻は仲睦まじくしていたり、恭也と美由紀は、まぁアレだ。その辺に居るのだろうと過程しておく事にする。
とにもかくにも、そんな訳で誰もが皆思い思いの時間の潰し方を楽しんでいるのであった。
しかし、此処にきているのは何も銀さん達だけではなかった。
「やっぱり、此処からも反応がある……」
一人、木の上に乗り黄昏てるのはご存知金髪変態女……失礼、フェイトである。木の上に居たのは其処なら目立たないし、高い所の方が探しやすいのもあるだろうし、はたまた単に馬鹿と何とかは高い所が好きだから。と言う理由もあったりする。理由は人それぞれではあるが、どれが真相かは残念ながら本人にしか分からない。
それに、別に知る必要もなかったりする。
「やっほ〜、フェイトちゃぁん」
「あっ!」
下から声がする。見下ろせば其処には自分に向かい手を振っているなのはの姿があった。実はこの温泉宿に反応があると言うと、なのはは二つ返事で行きたいと言い出したのだ。流石に無碍に断る訳にもいかず、しょうがないと言う感じで一緒に連れて行く事になった。そんな訳でなのは、フェイト、アルフの三名はこうして温泉宿に訪れた次第なのである。
「どう、見つかった?」
「うん、でも今だと目立つから夜にやるよ」
一応結界を張れば問題はないのだが念の為と言うのもある。誰も居ない夜にやった方が人的被害も少なく済む。出来る事ならこの世界の人間達に危害を加えたくない。そう言う優しさがフェイトにはあったのだ。そして、その優しさの裏返しが前回の坂田銀時襲撃になる。
そのせいか、銀時からは変態呼ばわりされてしまうなど案外不幸でもあったりする。
「そっか、それじゃ夜までまだ時間あるね。だったら今の内にいっぱい遊ぼうよ」
「え?」
「折角此処まで来たのにそれを集めて終わりじゃつまらないでしょ? 結構色々と遊べる所があったし、この際だから思いっきり遊ぼうよ」
そう言うなりフェイトの了解など待たず、手を掴み走り出すなのは。こう言う時では彼女は年相応の子供になってしまう。それがなのはの良い面でもあ
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