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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第二六幕 「イカれた現実へようこそ」
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イルは元々テスト発射する分しか積載していなかったためほとんど残っていない。白式もエネルギーに余裕があるが、射撃タイプ2機相手に残りのメンバーを守りながらの戦闘は厳しいと言わざるを得なかった。
「大丈夫だって」
だが、一夏は全く慌てた様子を見せなかった。なぜなら―――
――2機の背後に奔った2つの影が、敵を打ち払ってくれると確信していたからだ。
「一意専心――」
「電光石火――」
二つの影は、その身の丈に合わない大きな刀を握りしめ、残像すら見えそうな速度で踏み込む。ISの瞬時加速染みた速度で踏み込んだ二つの人影は―――
「「チェェェストォォォォォォォォォ!!!!」」
―――先ほど変形したばかりの2機のISを、今度は横一線に叩き斬った。
程なくして、斬られた上半身と共にバランスを失った下半身が地面に転がる。派手な金属音を立てて落ちたそのISは、今度こそ二度と動き出すことは無かった。
「・・・最後まで油断をするな、馬鹿者共。手痛いしっぺ返しを受けたくなかったら、な」
「あー、やっぱ刀は性に合わねぇなー。
長物
(
ながもの
)
があればよかったんだが・・・っと、ユウ!それとその他全員。怪我はねえか?」
そこに立っていたのは千冬とジョウの二人だった。千冬は静かにブレードを降ろし、ジョウは不満そうにブレードを眺めた後、それを地面に突き刺して(主に)弟の安否を気遣う。
一瞬、一夏と佐藤さん以外の全員が何が起きたか理解できないままポカンと口をあけ・・・
やがて、その光景に違和感を覚え、更に一時してその違和感の正体に気付いた。
一夏と佐藤さんも他のメンバーほどではないものの顔を引きつらせる。
状況を整理するとこうだ。
@よく見なくてもこの二人、IS装着してない=生身の人間
(さっきの二人はISのハイパーセンサーでもはっきり捉えられない速度で踏み込んでいた)
A二人の持っている得物=IS用ブレード、推定重量40s超。
(人間にはただ持ち上げる事さえ大変。構えるとなるともはや論外)
B2人の足元にあるもの=詳細なスペックは不明だが、現行最強の兵器の端くれ
(もし「生身でISを倒せますか?」と聞けば「寝言は寝て言いやがれ」と返ってくること請負)
ややあって、全員は自身の生存も先ほどの油断も激しい戦いの事もすべて忘れ、心の底で人生最大の絶叫をする。
((((この二人、 人 間 じ ゃ ね ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ !?!?!?))))
こうしてIS学園を揺るがす大事件のラストはこの認識を持って締められた。
『ブリュンヒルデと残間承章は同レベルの世界に住んでおり、多分その世界を“魔界”と呼ぶのだろう』、と。
= = =
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