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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第二三幕 「今こそ立ち上がれ」
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ユウに追いついた鈴操る甲龍(シェンロン)が青竜刀“双天牙月(そうてんがげつ)”を力いっぱい叩き込む。元々パワー型の機体である甲龍の一撃は流石に効いたのか、アンノウンは距離を取るように後退する。

「鈴!そのブレード一本貸してくれない!?使い勝手のいい武器がないんだ!」
「はぁ!?・・・もう、仕方ないわねぇ・・・えーと使用許諾(アンロック)は・・・よし、受け取りなさい!」
「助かる!ついでに増援が来るまで一緒に闘ってくれると嬉しいな!」
「手伝ってほしいなら最初からそう言いなさい!水臭いっての!!」
「そこはホラ、一応僕だって男の子だし?最初から女の子に頼り切りは嫌だったの・・・さ!」

再び懐に飛び込もうとし、アンノウンが本格的に二人にターゲットを絞り始めたため中断する。アンノウンの両腕からはビームが通常では考えられない連射速度で放たれ、二人は回避に専念する。雨霰と発射されるレーザーは、一発一発には大した威力がないものの連射性と密度は非常に厄介だ。

「この・・・調子に乗るなぁ!!」

甲龍の非固定浮遊部位にエネルギーが収束し、そのエネルギーが一気に放たれる。

ッドウ!と、空気を切り裂く独特の異音が響く。空間そのものを歪めて砲身を生成、砲身内で超圧縮した衝撃波に指向性を持たせて打ち出す兵器、“衝撃砲”だ。さらに立て続けに6発を叩き込む。
砲身射角にほぼ制限なし、連射も効くし弾そのものが不可視な上に弾速も非常に早い強力な射撃武装である。
発射の予期も非常に難しい、とても優秀な飛び道具なのだが・・・

ガァン!!ガァン!!

腕を翳してその砲撃をあっさりガードされ、碌に効いた様子が無い。装甲の固さと重量で衝撃が完全に殺されている。恐らく皮膜装甲(スキンバリアー)を発展させたものを表面装甲に貼っているのだろう。生半可な衝撃はそのバリアに吸収されて無効という訳だ。鈴は苦虫を噛み潰したような顔をする。

「くぅ・・・!何てパワーなの!?衝撃砲を食らっても吹き飛ばないなんて・・・!」
「効いていないことは無いはずだけど・・・この調子じゃ“鳴動”を使っても火力不足か!」

そう、衝撃砲は1発1発の火力に乏しいという欠点があった。そしてその欠点は防御重視の機体相手の時ほど顕著に表れる。正直、今回のアンノウンとの相性は最悪だった。
一向に現れない制圧部隊を充てにする訳にはいかない。もしも最初に放たれたものと同じビームが観客席に当たれば死人が出かねない。かといってこちらには有効打がない。アンノウンはこれだけ攻撃しても一向に倒れる気配はない。

「・・・ッ!!左腕に高エネルギー反応よ!!」
「させるかぁ!!」

先ほどのビームを放つ気であることは明白。咄嗟に掲げられた左腕を蹴り上げて射線を無理やり上に向ける。シ
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