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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第二三幕 「今こそ立ち上がれ」
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前回のあらすじ:普通少女、さり気に閉じ込められる


『何だ!?あれは何処から入ってきた?!』
『分かりません!レーダー、監視衛星、監視カメラ共に機影を捉えていません!高いステルス性を保持していると思われます!』
《緊急事態発生!緊急事態発生!アリーナ内の生徒及び非職員は速やかに避難を―――》
『出入り口の隔壁がロックされてる!?急いで解除を!』
《アンノウン、データ該当なし!危険度Aと認定!制圧部隊の出撃要請を送信しました!》
『駄目です!こちらのアクセスを受け付けません!・・・遮断シールドがレベル4で再起動!?』
『そんな馬鹿な・・・くっ!アリーナ内の生徒は非常口を破って速やかに避難を!扉は壊しても構わない!』
『防護シャッターが作動しません!!そんな、メインシステムとは別系統なのにッ!?』

「何者よ、あいつ・・・あんなIS今まで一度も見たことないわよ・・・?」
「友好的には、見えない」
「世界最高峰のセキュリティを誇るIS学園にこうも簡単に・・・!?」

怒号とサイレンと人工音声が飛び交うのを尻目に、ユウ、簪、鈴の3人は未確認のISと向かい合う。
改めてそのISを見る。―――でかい。全高だけでも平均的なISの2倍以上、5mはあろうかという大きさだ。全身装甲(フルスキン)であることや人型というには余りにもアンバランスなボディ、そして何よりのっぺりとした不気味な頭部が異様な様相を呈している。

彼ら以外に練習をしていた数名の生徒は未だ状況がつかめずに目を白黒させている。そんな中、観客席にいた佐藤さんがいち早く状況を理解し、インカムからオープン・チャンネルで声を飛ばす。

『まずっ・・・!総員退避!!えまーじぇんしーぶろーーー!!』

その言葉に全員がはっとなる。気が付けば正面の未確認ISから高エネルギー反応が検知されていた。蜘蛛の子を散らすように全員がその場から離れた直後、先ほどまで彼女たちがいた場所を特大のビームが通り過ぎて行った。


ズガァァァァァァァァン!!


そしてそのまま外壁の遮断シールドを貫通、アリーナの一角が爆発した。
ビームが通り過ぎた後の地表はガラス化しており、凄まじい熱量だったことが解る。テロリストの類が持つには、余りにも危険すぎる力だ。これでここが市街地なら複数の民家を貫通している所だろう。

「くぅっ・・・早速スラスターに助けられたね!みんな無事か!?」
「ちょっと・・・冗談でしょ、この火力!!」
「・・・信じられない。軍事用ISでも、こんな威力はそうそう出ない・・・っ」

簪の声が少し震えている。アリーナの遮断シールドは強度こそわずかに劣るものの、ISのシールドバリアーと同じ原理を使っているのだ。それを紙きれのように貫通するあれが万が一直撃すれば・・・

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