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ナナミとの勝負
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ゲツガも素早く体勢を立て直してナナミのほうを向く。

 ナナミは先ほどのことを警戒してかまだ、距離を取ったままであった。実際はそのほうがゲツガにはよかった。こうしてる間に次の手を考えることが出来る。

 だが、ナナミはそれほど甘くはなかった。考えようとした瞬間に接近してきた。ゲツガはすぐに受け流そうと構える。そしてナナミはそのまま蹴りを拳をゲツガの顔面に突き放つ。それを掌を目の前に置く、しかし、ナナミがこんな単純なことをすると思えずにゲツガは頭を少しずらす。すると、地面についた足がゲツガの体に向けて動いているのが見えた。

 ゲツガは素早く体をずらして拳を流しながら体のほうに来ている膝蹴りを避ける。だが、ナナミの顔に余裕の笑みが見えた。その瞬間から頭で考えるのをやめた。今まで考えて攻撃していたが、逆にそれをしていたせいか攻撃を食らっていた。それならどうすればいいんだ。

(ハ………………シ…ケ……コ……)

 心の奥底のほうで何かが自分に語りかけてくるように自分の頭にぼっそっと聞こえた。しかし、はっきりと聞き取れないため、何を言っているかが分からない。

 だが自分はなぜかその言葉には忌避しているような気がする。それ以上聞きたくない。

 そして、頭を振って声を聞こえないようにしようとすると足がすべりそのまま転倒する。その瞬間、自分の顔の横を何かが通過した。これはナナミの放ったもう一つの拳だ。どうやら転倒して運良く避けれたらしい。

 素早く地面に手をつけてそのまま、転がるように移動して離れてすぐに立ち上がる。その後を追うようにすぐにナナミが追いかけてきていた。

 すぐに避けるとまた顔面に向けて拳を放ってくる。だが、これでまた受け流そうとすれば視界に隠れて先ほどのように攻撃をしてくる。

 それなら

「おらぁ!!」

 ゲツガはその拳に向けて自分の額を叩きつける。そのせいで完全にHPが危険域であるレッドゾーンに達した。しかし、その攻撃でナナミのHPも減ってようやくイエローゾーンに達した。これが最後のチャンス、先ほどの攻撃で若干だが怯んでいるナナミに全力を叩きつける。

「うおおおおおおお!!」

 ゲツガはすぐに腰を回してナナミが見えなくなるまで回転させると体全体のばねを解き放つように拳を回転させながた放った。その瞬間の攻撃はまるで銃弾から放たれた弾丸のような勢いに飛び出し、ナナミの胴体を捕らえた。しかし、ナナミは若干だが、動いていたため完全に捕らえることは出来なかった。それでも、当たったことは事実。着実にナナミのHPを減らしている。ナナミは地面に転がりながらも手で地面を押さえて止まると起き上がる。

 HPはまだ減り続けている。そして、ナナミのHPは止まることを知らずにレッドゾーンに突入する。
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