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ナナミとの勝負
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…けほ、けほ……」

 さっきの決定的な一撃を食らってHPは注意域の後半まで達している。さすがに次の攻撃を受けきれる自信もない。

 体を早く起こしてから立ち上がる。しかし、ナナミはすでに目の前まで来ていた。避けることも受けることも出来ない。避けたとしても確実に次の手でやられるだろうし、受けたとしてもあと何手も受けられる自身も体力もない。それならどうする。

 それなら流せばいい。かわすこともできない、受けることも出来ない。それなら、受け流せばいいんだ。剛ではなく柔な考えでいくことも大事だろう。

 ゲツガはナナミの拳を掌で受けるとそのまま押されるがままに引いて受け流す。そしてそのままの受け流しの勢いを利用して、そのままエルボーを脇腹に入れる。今度は確実に捉えてナナミの今まで止まることのなかった攻撃が一瞬だが止まった。

「おらぁ!!」

 ゲツガはその隙に更なる追撃をしようと拳を振るう。しかし、ダメージのよって少し振るスピードが遅い。そのせいで、ナナミは先に動かれてちゃんと当たらずに掠る程度になってしまった。

「クソッ、若干遅かったか……」

「けほ、けほ!さすが、まさか攻撃を受け流して攻撃するなんてね……」

 ダメージを与えることが出来たのだがナナミのHPは注意域にも達していないしそこまで減っていない。

 そしてすぐに移動してゲツガの前まで来ると今度は蹴りを入れてくる。拳に対して蹴りは自分にとって受け流しにくい。体を浮かして腕を伸ばして、その蹴りを掴むと押されるがままに腕を引き、そのまま体も押されていく。ダメージが軽減されてそこまで食らわないが、注意域に入っていたHPが更に減る。この感じだといつHPが赤くなる、いやなくなるかがわからない。

「それなら!!」

 ゲツガはそのまま手を足に絡ませた。そして、一度足を地面につける。すると足を軸にナナミは足を上げた。その瞬間を利用してゲツガはそのまま掴んでいた足に足に絡ませてそのまま締め技を開始した。

「なっ!?」

 いきなり締め技が来ると予想していなかったのかそのまま重力によってナナミの体とゲツガの体は地面に落ちる。そして完全に締め技が決まり、じりじりとナナミのHPを削り始めた。

「離して!!」

 ナナミはゲツガの足を無理やり引き剥がそうとするが一向に外れない。ナナミは拳をゲツガの足に向けて振り下ろす。しかし、それを食らったらやばい。ゲツガは一時的に力を緩めた。

「なっ!!」

 足を緩めた結果避けることにも成功し、ナナミが自分の足に拳を当ててしまいHPが更に減った。そして再び締め技を開始する。その結果、ナナミのHPがようやく注意域の手前辺りまで減った。時間が終わり、すぐに締め技を解かれた足を抜いて脱出すると距離を取った。
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