暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン VIRUS
ナナミとの勝負
[2/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
っちはそれか」

 ゲツガは少し顔を歪ませる。ゲツガはまだ完全に覚えているが一人一人癖があるので簡単には行かないことがわかる。

 そして中心にファイトと大きなホロウィンドウが出現してバトルが始まった。

 最初に動いたのはゲツガだった。倒れたような感じの動きをするとすでに半分の距離を詰めた。そして、二歩でナナミとの距離を詰めるとまずは腕を伸ばし服を掴もうとする。

 しかし、ナナミは距離を取ってそれをかわし、横から蹴りをしてくる。それを掴んで攻撃しようと思ったが、掴んでいたナナミの足が回転していることに気付いた。

「くッ!」

 頭の横にすぐに腕を盾にした瞬間、衝撃が走る。そこには先ほど掴んだ足とは逆の足があった。これはゲツガも現実で、昔通ってた道場の先生に使ったわざと同じだ。

 ゲツガはすぐにもう片方の腕を離し、いったん距離を取ろうとする。しかし、ナナミはそれを許さないと言った風にすでに距離を詰めていた。

「クソッ!!」

 ゲツガはすぐに拳を放ち、離そうとするがその拳を掴まれて逆に引っ張られる。その引っ張ることによりゲツガの体はナナミに向かう。そして、ゲツガの顔面に前にナナミは肘を置く。ゲツガは当たる前にヘッドスリップで避けると体を捻って無理やりナナミの腕を引き剥がすとそのまま足払いをする。

 しかし、ナナミはそれを飛んで避けると、そのまま踵落としをしてくる。それを転がりながら避けてすぐに立ち上がる。

 踵落としはダメージは大きいがその分その後の隙が大きい。しかし、ここで突っ込んでいくのも危険だろうと思い、距離を置いた。

「危ないな……まさか、ナナミもそんなに使えるなんて思わなかったぜ」

「私のはまだまだだよ。昔に見ただけしかないよ。しかも、現実ではこんなことはいっさい出来ないよ。ゲームの中だけ」

「それでも、見ただけでここまで出来るなんてすごいぞ。正直油断してた」

「ありがとう。でも、油断してたら私、勝っちゃうよ?」

 さすがは兄妹。自信があるところは似ているな。そう思ってゲツガは構える。今度はちゃんとムエタイの構えだ。

「行くよ!!」

 そして今度はナナミの方から攻めてくる。先ほど自分のやった縮地法だ。あれを一度見ただけで覚えるなんて、すごい才能だ。

 だが慣れていないためか少し幅が小さい。ゲツガは迎撃のためにナナミに向けて拳を振るう。それをかわすどころか逆にそれにあわせてカウンターを入れてくる。かわすことが出来たがナナミは攻撃のラッシュに入る。かわすがどんどん速さが上がっていっている。

「はああああ!!」

 そして決定的な一撃が鳩尾に入り、飛ばされた。そのまま地面をすべるように転がる痛みはないが不快な感覚が体に走る。

「かはっ…
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ