暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜無刀の冒険者〜
GGO編
epilogue 得たモノ、思い知ったコト
[2/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


 「は、はああっ!!?」

 他に客がいるかもしれないにも関わらず、俺は思わず素っ頓狂な声を上げてしまった。

 しかし、それも無理は無いだろう。
 なぜなら、ダイシーカフェの奥のテーブル席に座る、その集団の中の一人が。

 「ぐ、グリドースお前……ほ、ホントにボーズだったのか……」
 「ボーズではない、僧侶だ。もう少し正確に言えば修行僧の身だ……が、そこは大した問題ではないであろうな。会えて嬉しいぞ、ラッシー。貴殿は、異国の者であったのか。驚いたぞ」

 椅子の横におかれた、旧時代的な編み笠。着ている服は葬式とかでしか見ない様な立派な袈裟。足には編み込まれた草鞋を履いており、手に持ったのはなんの意味があるのかも分からない錫杖。そして極めつけは袈裟の上に乗っかった、細く形のよい見事に剃髪された頭。どっからどう見ても立派な坊さんの出来上がり、といった様子だ。

 なーにが「驚いたぞ」だ。お前が「十驚いたポイント」なら、俺は二百はいってるぞ。
 ALOの時のモモカを超えて暫定トップだ。

 あまりのインパクトにしばし固まっていると、エギルが注文を待たずに俺の分のコーヒーまで一緒に席におきやがった。やべえ、もう逃げられねえ。そしてこっちを見てにやりと笑う黒い方のボーズ、あとで覚悟してやがれ。

 「では、話を聞こう。座ってはどうだ?」
 「あ、ああ……って、え……?」

 エンストした思考を何とかかけ直して、席について、
 初めて、違和感に気付いた。

 「とりあえず、名乗るべきだろうな。拙僧は、『天道寺(てんどうじ) 宗政(むねまさ)』という。まあ、呼ぶ時は好きに呼んでもらって構わん。よろしく頼む」
 「あ、ああ、俺は、『シエル・デ・ドュノア』だ。呼ぶのはラッシー……いや、別ゲームの本アカに合わせて、『シド』のほうがいいか。とりあえず、好きにしてくれ」
 「はじめまして、シドさん。私は『花園(はなぞの) (さき)』と申します。あちらでは『ミオン』というアバターで活動しております。以後お見知りおきを」

 違和感の正体。それは、三人の比率が。

 「そしてオレが、『ツカサ』……本名は、『織塚(おりつか) 早苗(さなえ)』だ。よろしくね?」

 男女比が、男一、女二だったことだった。





 「驚いたよ? らっ……シドって、外人さんだったんだ。それに、ははっ、向こうに負けず劣らず手足長いね? まるでモデルさんみたいだね? かっこいいー!」
 「お、おお……俺も、驚いた……」

 驚いた。これは驚いたポイントで言えば、千は超えるな。
 グリドースに変わって文句なし、ぶっちぎりダントツの一位だ。

 ツカサは、肩までのショートカットを揺らした、健康的な女の子だった。体つ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ