暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜無刀の冒険者〜
GGO編
episode2 死の銃と布良星2
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のまま岩壁に立てかける。

 ツカサは、まだ甘い。あれは、ゲームの中での一撃死、くらいではない。
 なぜなら、『奴』が「殺した」と言ったのだ。ならばそれは、「そういうこと」なのだ。

 (……『奴』は、冗談を言うような奴じゃなかったからな……)

 あの声。特徴的な、ぶつ切りの口調。そして何より、赤く光る髑髏の眼窩。

 忘れるものか。聞き間違うものか。

 俺は、思い出した訳ではない。
 なぜなら、一度……いや、一瞬たりとも、忘れたことなど無いから。

 あの、忌わしい夏の日の出来事を。

 「……だが、この勝負は、譲れない。これは、俺の業だからな」

 物言わぬ……しかし何かを言いたげに見開かれたツカサの両目を、そっと閉じてやる。
 そのまま、できる限り優しくツカサを置いて、俺は全力のスピードで廃墟を駆け抜けた。


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