暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜無刀の冒険者〜
GGO編
episode2 そして銃弾の舞台へ
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は、なんとなくしていた。

 そもそもココに俺がいるのは、以前にコンバートした際のポカの代償(このGGOでの「ポカ」とは現実世界での実費……この時はツカサのレア銃ドロップ、現実換算で約8万……に直結する為、正直結構な罪悪感を伴う)として、第三回BoBの手伝いに呼ばれたのだ。だから、当然言われずとも手伝うつもりではあった。

 のだが。

 「本戦、ツカサを支えてやってくれ。出来れば拙僧が務めたかったが、叶わなかったからな」
 「それ、先にツカサから聞いたぜ?もうコンビの約束と打ち合わせは終わった」
 「……戦闘だけでは無い。他の面でも、だ」

 頼むその言葉は、俺の予想より少し上だった。
 冗談かと思ったが、遮光ゴーグルの奥にちらりと見えた瞳は、真剣そのものだ。

 GGO内の実力に関して言うのならばツカサは、間違いなく俺と同じかあるいは俺以上に強い。確かに単独戦闘になれば、狙撃系の敵を探す《索敵》や光線銃の効果が十分に発揮される距離まで近づく為の《隠蔽》には難があるという弱点こそあるものの、それでも正面戦闘まで持ち込めれば大半の敵は圧倒できるだけの実力者だ。

 そんなツカサを、「頼む」と。
 つまりそれは、「戦闘以外の部分でも」ということなのだろう。

 「……ま、分かった、と言っとくよ。だが、今回は優勝は無理だと思うぜ?」
 「む? 御主にしては弱気だな。今回はあの『サトライザー』もいないのだろう?」
 「あいつとは別に、俺の知る限り最強の男が来たからな。勝てるたあ思えんよ。……まあ、優勝しろってわけじゃないんだろ?」
 「……ああ、そこまでは言わない。支えてくれれば十分だ……ツカサはああ見えて、難しいところのある者であるからな」

 まあ、何をしてやれるかはわからんがな。
 そういって締めくくって、俺は笑った。この時は、そう思っていた。

 当然、後になってあんなことになるとは、まるで思っていなかったのだから。





 翌日の、とあるグロッケンの店での、とある二人の会話だ。

 「なあ、シノン。今日のBoBってさ、全部対人戦なんだろ?」
 「……そうだけど。だから何?」
 「だったら皆、実弾系銃装備だろ? それなら、光線銃防御フィールド装備する必要無くないか?」

 長いストレートの黒髪を腰まで伸ばした人物の問いかけに、砂色のマフラーに顔をうずめた水色の紙の女が大袈裟に溜め息をついた。

 「あんた、ホントに相手のこと何も調べて無いのね……。ほら、そこのAブロックと、Cブロックの首位通過の二人……『ツカサ』と『D−Rasshi−00』。この二人は対人戦闘でも光学銃中心のスタイルの戦闘をするから、防御フィールドを持たないとあっという間に蜂の巣よ」
 「へえ、そうなん
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