GGO編
episode1 銃声と硝煙の宴3
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かいつつあるその通路。恐らく距離はもうほとんどないだろうし、出口付近に爆弾を仕掛けるとなると恐らくあの散弾軌道の避けづらい糸を喰らうことになる、か。
と、耳元の通信機が音を立てる。
『『D』、作戦変更。大型時限式プラズマグレネードではなく、中型で十分です』
「ん? ああ、了解」
唐突に告げられた指示に首をかしげながらも、体は淀みなく設置するグレネードをポーチから抜き出す。こういった時に悩まないのは、自分の性格だな、と思いながらの設置だったが、直後その理由を思い知らされた。俺の真横を、極大のレーザーが横切っていって、大グモの奇声が響いたからだ。
その、狂おしいクモの奇声は。
(急所に大威力弾を当てた時の悲鳴……思った以上に、当ててるってことだな)
予定では、俺が設置するのは大グモのトドメとその周囲の小グモの一掃用の大型時限爆弾だった。しかしその予想に反して、大グモはもう虫の息ということなのだろう。高まったスキルによって素晴らしい短時間で爆弾を設置した瞬間、背後で巨大な光が轟いた。プラズマランチャーが炸裂、広間内の小グモを掃討したのだろう。
更にその衝撃から一拍遅れて、耳障りな機械音が、続け様に二つ鳴り響く。これはグリドースとツカサが攻撃し続けていた機械兵が倒れた音だろう。こちらも片付いた。これでドーム内の敵は殲滅完了、隠蔽無しで駆けこんでも問題はない。
それを確認したうえでの、ダッシュでの爆発範囲からの離脱。
それが見えたのかどうかはわからないが。
『オッケーです。十秒後、戦闘は終了です。皆さん、お疲れさまでした』
聞こえたミオンの声の通り、十秒後に炸裂した俺の時限爆弾は、ちょうど辿り着いた小グモと大グモの後続部隊を巻き込んで一掃、最初の広間の戦の勝利を告げる爆音となったのだった。
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