第5章:導かれし者達…トラブルを抱える
第33話:もろばれ
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(ソレッタ王国)
ウルフSIDE
「あれ……もしかしてお前達……」
リュカさんと合流でき、ホッと一安心できたのも束の間……
何やら速攻で俺とリューノの関係を詮索し始めた!
いや……リュカさんの場合これは詮索ではなく、自身の予測を裏付けるための確認であろう……
何でこんなに簡単にバレるんだ?
今再会したリュカさんには、ヒントになり得るモノなんて何もないはずなのに!?
「ちょっとリュカさん、あっちでご相談したい事があるんですが!!」
俺は大声で話しかけると、リューノ・リューラを引き剥がしリュカさんを離れた場所へと連れて行く。
勿論リューノは快諾してくれたが、リューラは顔から不満が滲み出ている。
「お前……リューノに手を出したのか?」
やっぱりバレてはる……
何でだろう?
「な、何を根拠にそんな事ヲ?」
い、いかん……
平静を装ったのだが、どうにも語尾が裏返る。
「だってリューノが処女じゃ無くなってた」
「な、何でそれが解るんですか!?」
匂いとか言うなよコノヤロー!
「何となくの雰囲気……っての? リューラは相変わらずだったけど、リューノは大人になったみたいな……そんな感じ。前の様にツンケンした感覚がなくなったんだ」
あの一瞬でそれを感じ取れるのか!?
この化け物め……
「し、しかし……聞いた話によると、ポピー義姉さんの時は本人からのカミングアウトまで気付かなかったと聞いてますが……今回のは思い過ごしでは?」
「ポピーはその前後で態度を変えなかったから気付かなかったんだ。あの娘は凄いよ……流石ビアンカの娘だね!」
もう何を言っても無駄だろう……
それに元から話すつもりだったのだし、これはこれで構わないか!
何よりこれ以上繕おうとすると、本当の事を話せなくなりそうだ。
「はい……仰るとおり、リュカさんの娘さんに手を出してしまいました……」
「うん。その言い方は正しくない。元々僕の娘……マリーに手を出してたんだから、その言い方だと問題点が浮かび上がらないよ」
手を出されたんだよ! 最初は向こうからだよ!
「す、すみません……リューノと肉体関係を持ってしまいました……それも一度だけでは無く、何度も……」
「やっぱり……お前はロリコンだったのか?」
「そ、そのつもりは無かったのですが……どうやら言い訳できそうにありません。でも、ビアンカさんみたいなアダルトも大好きですからね!」
「分かった分かった……お前の嗜好は理解した。でも気分悪いからビアンカを引き合いに出すな!」
「ご、ごめんなさい……以後気をつけます!」
こえー……
今リュカさん、滅茶苦茶怒ってた……
ビアンカさんを性的対象にした発言をしてはいけない!
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