GGO編
episode1 銃声と硝煙の宴
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マランチャー』に分類される武器だ。極太の光線を放物線状に射出、標的部で爆発するその光学ダメージは、広い範囲を覆う為に対Mobでは絶大な効果を発揮する。
だが、この「雑技団」は、それだけじゃあない。
「はいはい、ガンガンいくよ!」
「拙僧も参る!」
突っ込んだ二人が、同時にその武器を構える。
と同時に、空間を割くように走る二筋の閃光が煌めく。
(相変わらず、速いな)
腰から抜くや否や放たれたのは、ツカサの二丁拳銃だ。
右手の太くて赤い光を射出する紅色のハンドガンは、《アンタレス―MarkU》。ハンドガンサイズでありながら一発の威力がライフルクラスな上にエネルギー効率がやたらとよく、エネルギーパック交換無しでかなりの弾数を打ち続けられる。その《アンタレス》の二発目のエネルギーが充填される間に放たれる、左手からの三連の青い光。構えられた銀白色の銃は、《オリオン―Kモデル》。一発も高威力でありながらさらに三点バースト射撃機能さえも備えた、こちらも高性能な光線銃ハンドガン。
「そらそらっ、っと!」
やけに楽しげなツカサの声に惹かれたか、攻撃を受けた機械兵が無機質な顔をツカサに向け、その左手と一体化した六連のバレルを備えた重機関銃を構える。それに伴って極太の弾道予測線が彼を射抜く……が、ツカサは慌てない。
「甘いねっ!」
膝を大きく曲げると、全力の跳躍。
横の遺跡の残骸を使っての派手な三角跳びで、機関銃の射撃線を回避する。
「まだまだっ!」
跳躍から着地するのを待たない、楽しそうに舞いながらの再びの銃撃。
これがツカサの戦術。武器を光線銃特有の「軽量小柄でハイパワーなレア銃」に絞って、鍛え上げられた《軽業》スキルを用いて接近、他の銃では不可能な体制でのマンガのような銃撃格闘で戦うのだ。俺よりも上と思われるその機敏な動きは、のろまな巨大兵なんぞでは到底捕捉出来ないだろう。
『右機械兵、レーザー射出体勢。『G』、お願い』
『承った』
と、耳にあてた小型の通信機からミオンの指示が入る。
派手に舞うツカサを左の一体が追う中、右の一体はミオン達三人の潜伏した本隊を狙っていたらしい。近接戦闘用の左の機関銃ではなく、長距離用の右の極大レーザーライフルを構えるために腕を動かして、エネルギーを充填、あっという間に銃身を眩く光らせ、
「はっ!!!」
その銃身を大きく弾かれた。バレルを弾かれた光線は狙いを大きく逸れて、空洞地帯の入り口の斜め上の壁を大きく吹き飛ばす。光学防護フィールドが無ければVIT重視キャラでも一撃死クラスの威力だが、当たらなければ意味は無い。
(コイツもまた、相変わらず正確な狙い撃ちだこって
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