GGO編
prologue 賑やかなる安らぎの日々2
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にこの家に来るのも嫌だろう? ま、お金に困ったらプレイしてみてよ―――
玄路伯父さんの勧めだった。
ちょっと野暮用で『四神守』の家を訪れた時、世間話ついでに教えられたのだ。あのオッサン、季節が暖かくなるにつれて服装もちゃんこ姿から甚平姿となってますます威厳が無いのだが、それでも『四神守』の次期当主となる男である。そんな男が、なんの考えも無くこれを勧めてきたわけではないだろう。なにせ母さんが言うにはあの人、「当主のお爺さんより強い」らしいのだから。
―――そう簡単に行くわけがないだろう。
最初、俺はそう思っていた。
何せこの『GGO』というゲーム、日本で唯一の『プロゲーマーのいるゲーム』なのだ。実装されている『ゲームコイン還元システム』によって、一万クレジットで百円というなかなかに厳しいレートではあるものの、それでも実際に月二、三十万稼ぐプレイヤーが存在するのだ。プロゲーマー、というとどれくらいすごいのかは少々ピンとこないところがあるかもしれないが、それをわかりやすく言うとすれば。
―――年がら年中、一日中ゲームしている廃人連中なんだからよ……。
そんなプレイヤー達が跋扈するようなゲーム、当然銃器に素人の俺が出て行って、どうにかなるとは思えなかった。ゲーム内のアイテムですら目の色変えて奪い合うコアゲーマーだ、それが実際の電子マネーに換金できるとなるとその熱意も半端ではないだろう。
だが、しかし。
結論を言おう。
俺はこの銃器の世界で、拳銃の名前など一つも知らない、射撃のイロハのイの字どころか「ノ」すらもわかってないような超ドの付く初心者の俺は、何の因果か運命か、自分でも信じられないほどの力を発揮することになったのだった。
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