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宇宙を駆ける一角獣 無限航路二次小説
第一章 九話 熱圏突破 後編
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!敵を逃がすな!」

加速したユニコーンは、バウンゼィの船体の各所から被弾の際に飛び散った装甲板の破片を弾き飛ばして一直線に黒塗りのファンクス級に突撃して行った。
当然黒塗りのファンクス級もユニコーンに気付き、迎撃行動に移る。
既にボロボロのバウンゼィよりも新手のユニコーンの方が手強いと確信したのだろう。

「敵艦砲門の開口を確認!」

「艦を信頼しろ。このまま突っ込め!」

黒いファンクス級から次々にレーザーやミサイルが飛んでくる。
ユニコーンはそれを紙一重で躱しながら全砲門の射程圏内にファンクス級を捉える。

「敵に隙を与えるな、各砲交互射撃用意!」

「了解!左右各砲、イターバル2で連射用意、両舷砲班撃て!」

黒いファンクス級の懐に潜り込むことに成功したユニコーンはその全砲を叩きつけた。
砲撃手のルートンの腕もあり、放たれたプラズマ弾は狙いたがわず黒いファンクス級を破壊する………かに思われた。

「なんと。アレを避けたか。」

恐るべき事に、黒いファンクス級はそれをほとんど回避して見せたのだ。実際に命中したのは二発だけ。だいぶ損傷は負わせたが、動けなくなったり撃沈するほどでは無い。
そして、黒いファンクス級は一気に後退する。

「早い!」

「………もう射程外に逃げたか。だが。」

ユニコーンには射程を無視して相手を狙えるメテオプラズマが装備されている。あまりに離れていると使えないが、少し射程外に出た程度ではまだ狙える。

「メテオプラズマ、用意!」

「了解!エネルギーチャージ開始!」

ユニコーンの主砲にプラズマの光が集中する。

「撃て!」

「メテオプラズマ、発射!」

凄まじく大型のプラズマがユニコーンから放たれ、かなりの距離があるにも関わらず黒いファンクス級に迫る。
が、したたかな黒いファンクス級は回避軌道をとっていたようだ。飛んできたプラズマ弾を事もげなく躱して交戦宙域から離脱して行った。

「逃げられたか。」

「レーダー索敵範囲内から出た。これでは追撃不能だ。」

かなりの強敵だった。もしかするとランカークラスの実力者だったのかもしれない。

「ゲイケット、バウンゼィの様子は?」

「かなりてひどくやられたみたいだが、航行に問題はなさそうだ。」

「そうか。よし、通信を繋いでくれ。」

「了解。」

白野はギリアスと通信を始めた。

『よう。てひどくやられたみたいだ。』

『クソッ!情けねえ。あんたに教えてもらったばっかりの戦法をそのままやられちまった。』

『気に病むな。お前はまだ生きている。生きているという事はリベンジのチャンスはまだあるという事だ。次に奴にあった時にリベンジできる実力を身につけていれば
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