濁り銀
鍛銀
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剣を腰に差し、ワタシも森に入る。
森を息を潜めて歩いているとおかしなモノにあった。
それはお互いをロープで繋いだ男女でなにか言い争っている。
あ、もつれ合ってこけた。あれが組んず解れつとか云うものなのか?
「……、他を当たろう。」
最近はあんなバカな男女が冒険者をしているのか?
出来ることならワタシもお兄様たちと遊びたい。でも、お兄様たちはとても忙しいし、他の者は感情がないし、司教も教主様も遊んでくれない。
「──ッ!なにをバカなことを、ワタシは。」
バカなことをする冒険者から視線を外し、周囲に目を配りつつその場を後にする。
その数分後、巨石の方から爆発音が聞こえすぐに戻る。するとさっきの冒険者がゴルデお兄様と斬り結んでいた。お兄様と斬り結べるほどの実力者だとは夢にも見なかった。そういえばあの女は?
急いで援護に入ろうと剣に抜くと、司教が止めに入った。曰わく、「修道兵士では太刀打ちできない。」曰わく、「冒険者の後ろにいる奴も相当な手練れ、儀式部隊に被害が出ない内に離脱する。」と言った。
ワタシは二つ返事で了承し、手早く転移魔法の準備をし、魔法陣に乗った儀式部隊と修道兵士を防御魔法で守護する。
しばらくして司教にとりなされてゴルデお兄様が魔法陣に入り、教会に転移する。
その際、冒険者の顔が見えた。その顔は先程の馬鹿げたことなど忘れさせるほど凛々しく、お兄様たちにはない魅力を感じた。
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