七話
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のは久々だな」
町に着くと、ジジイが野太刀を修理するといったので渡し、多少の金をもらったのでその辺をぶらつくことにした。
「よし、これがいくらか分からないが飯食いにいくか!」
『ちなみに大体日本円で三万円ね』
(今日は博識だな照姫)
『そうでしょ?』
(都合のいいように使われてるのがバレバレだぞ?)
『う、うるさいわね! いいじゃない都合よくたって!』
(出番があんまりないもんなお前は)
『さっきからごちゃごちゃと! 貴方なんか往来の前で土下座しちゃえばいいのよー!!』
少しからかいすぎたせいか照姫が土下座念力を発動し、俺の上半身がなにかの引力に押さえつけられるが、なぜかあまり威力を感じなかった。
(ん? お前手加減してんのか?)
『一カ月前森でした時と同じ威力よ!』
なるほど、この一カ月あの重いものを背負っていたせいで鍛えられたようだった。まあでも本気出せれたら敵わないな。
(悪かったよ、謝るから念力やめてくれ)
『そ、そこまでいうなら仕方ないわね』
今までいわなかったが、コイツすげえツンデレだな。
(ふむ、でも三万か。飯食っても余りそうだな)
『三万円分も食べれるわけないものね、なにか買いたいものはないの?』
(特に思いつかんな、旅するんだから保存食とかか?)
『貴方食べ物ばっかりじゃない。あっ、そろそろ服変えたらいいんじゃない?』
照姫の提案を聞き、ああそうだったと納得する。
そういえば俺はこの五年間一度も服を変えたことがなかったな。いや行水はしたぞ? それに服も照姫が用意したものだったから大きくなっても破けなかったし。……俺のこの服は戦闘服かなにかなのか?
(そうだな、先に服買うか)
『それなら私が選んであげるわ!』
(……え?)
『なによ? 文句あるの?』
(いや、なんでもないない……ぞ)
照姫が服を選ぶことに一抹の不安を抱きながらも、俺は服屋を目指し町を歩いていった。
◆
「さて、着いたわけだが」
『ふっふっふ、よーし任せておきなさい柏也、私は神ファッションの流行「照姫ファッション」を作ったこともある超天才センスの持ち主なんだから』
(なんか果てしなく不安なんだが、ちゃんと俺に合うように見繕ってくれよ?)
『分かってるわよ! あ、その服いいんじゃない?』
(この歪な顔みたいな絵が入ってる服か?)
『あ、こっちのもいいんじゃない?』
(ん? もしかして紫と黄の縞々模様みたいな服か?)
『これなら文句ないでしょ!』
(お前これ、ワンピースじゃん。明らかに男性用じゃないぞ)
『もー! 文
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