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駄目親父としっかり娘の珍道中
第10話 人は守るものがあってこそ強くなるもの
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と銀さんが本当に下半身だけになっちゃうよぉ!」
「諦めるな新八ぃ! 諦めたら試合終了アル! 最期の最期までしぶとく頑張るアルよぉ!」

 尚も諦めずに慣行を続ける。すると、その甲斐あってか、定春が大きく口を開く。その口の中から唾液と血液にまみれた瀕死の銀時が上半身ズタボロの状態で姿を現したのであった。

「ぎ、銀さん! 大丈夫ですか? 生きてますかぁ? 銀さんのRIGはちゃんと機能してますかぁ?」
「駄目ネ新八! 銀ちゃんの背中のRIG真っ黒ネ! さっきから耳元でピー音が止まないネ! 銀ちゃんもう手遅れになってるアルよぉ!」

 何時の間にか銀時の背中には奇妙なメーターがとりつけられており、それが真っ黒になって更に変なピー音を奏でている。
 ってか、これ何時までデ○ドスペ○スネタで行く気なのか。甚だ疑問である。

「う、うぅ……い、生きてる! 俺、生きてるのか?」
「銀さん!」

 瀕死の状態からようやく蘇生した銀時が目を覚ます。それを見た新八が安堵する。どうやら主人公が死んでしまうと言う最悪の結末だけは避けれたようだ。

「あ、危なかった。さっきまで俺の目の前に血塗れの女がいたんだ。そして仕切りに【一つになりましょう】って語りかけてきたんだよぉ。マジでビビったって。本当にマジで殺されるかと思ったぜ」
「あんた本当にマジでやばかったんじゃないの? マジで三途の川渡りそうになってたんじゃないのぉ!」

 どうやら後一歩遅かったら確実に銀時の上半身がなくなっていたかも知れない。
 何はともあれ間に合って良かった次第である。ところで、銀時が無事だったと言う時点ですっかり忘れていたのだが、最初に出てきたあの大きな子猫はどうなったのだろうか?

「そ、そう言えば、あの子猫は一体……」
「それなら大丈夫だよ」

 声がした。それも、頭上からだ!
 新八は振り返る。其処にはフェイトが小さくなった子猫を抱き抱えてこちらに降りて来たのだ。
 思わず新八は身構えた。それもそうだ。何せ相手はあの銀時すらも苦戦した相手だ。しかもさっき自分はこの少女にボコボコにされたのだから尚の事印象が悪い。
 しかし、どうやら今のフェイトには戦う気はないようだ。先ほどの定春が余ほど効いたのだろう。未だに顔色が悪そうだ。と、言うより傷口が塞がってないのか止め処なく血が流れ出ている。

「と、とりあえず、子猫は返すね。それと……坂田銀時に伝えて……次にあったら、確実に倒す……って……あ、頭痛い……目眩がしてきた」
「あんたこそ大丈夫ぅぅ! 寧ろ次に会う前にあんたが先に昇天しちゃいそうなんだけど! あんたが先に天に召されそうなんだけど!」

 確かに、新八の目の前ではヒットポイントが一桁並にまで弱ったフェイトがいた。定春に噛まれた頭を抑え
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