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駄目親父としっかり娘の珍道中
第10話 人は守るものがあってこそ強くなるもの
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新八と神楽が無抵抗な銀時に向かい殴る蹴る、木刀でひっぱたくなどの暴虐の限りを尽くしていたのだ。
 その間、ひっきりなしに銀時が泣き叫んでいたのだが、今の二人には正しく何処吹く風の如く聞き流していたのであった。

「て、てめぇら……人の話をだなぁ……」
「見損ないましたよ銀さん。あんた自分の娘を質に入れようなんてあんた人間じゃない。只の外道だよ!」
「その通りアル! もう二度と私やなのはに近づかないで! もし半径20メートル以内に近づいたらその場で八つ裂きにするアルよ!」

 完全に誤解してしまっていた。すると、其処へ杖を携えたフェイトが歩み寄って来る。目の前の新八と神楽と同じ位に殺気だっているのが見て取れる。

「畜生、こりゃマジでやばいんじゃねぇの?」
「覚悟して。なのはを救う為に私はお前を倒す!」

 そう言って杖を振り上げるフェイト。トドメを刺すつもりのようだ。

「ちょ、ちょっとフェイトちゃん? 幾ら何でももう良いんじゃないかなぁ? 流石に銀さんも反省しただろうし」
「そうネ。それに銀ちゃんが死んじゃったらなのはもちょっぴり悲しむ筈ネ」

 流石に銀時が死なれては困ると判断したのか新八と神楽が止めに入る。だが、そんな事ガン無視でフェイトが迫ってきた。

「その必要はないよ。こいつが死んでも、なのはは私が守るから。私がずっとなのはを守り通すから!」
「おいぃぃぃぃ! こいつさりげなく百合宣言しちまったよ! 何、お前なのはが欲しいの? 悪いけどあげないよ! 第一お前等同姓同士で結婚なんて出来ないだろうが!」
「そんなの、公式設定とかをあれ(・・)してこれ(・・)すればどうにかなる物だよ」
「ならねぇよ! ってか一体何するつもりだ! 恐ろしい、こんな可愛い顔した子からそんな恐ろしい言葉が飛び出すこのご時世が怖すぎるぅぅぅ!」

 頭を抑えて叫ぶ銀時。
 が、そんな銀時などお構いなしにフェイトは杖を高々と振り上げる。今度こそ銀時の脳天から真っ二つにしようとしたのだ。
 だが、いざそれを振り下ろそうとした時、フェイトは気付かなかった。背後に近づく巨大な影に。

『ガブッ!』

 フェイトは何が起こったのか全く分からなかった。いきなり自分の体が何者かに持ち上げられ、そして何故か頭部に激痛が走る事実に。

「え? 一体何が起こってるの? ってか、痛い! 痛い痛いいたたたたた!」

 痛みを認識しだしたフェイトが激しく暴れまわった。両足をバタバタ動かして必死に逃れようとする。が、フェイトを両手で掴んで、更に噛み付いていた定春の腕の力は凄まじく、そうそう引き剥がせる力じゃない。悪戯に体力を消耗するだけである。以下に魔法の力を得ていたとしても定春には敵わないようだ。
 しかし、其処でまたしても疑問
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