第10話 人は守るものがあってこそ強くなるもの
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るとおりですよねぇあんた」
何時の間にか起き上がった新八に鋭いツッコミをされてしまった。
確かに、フェイトの言う通りでもある。
なのはは万事屋の家事炊事から、仕事の請負や金銭管理、客の応対まで何でもこなしているのに対し、銀時は普段からグータラな生活を送る毎日。
たまに仕事が入っても面倒くさがりなのでたまに嫌がる始末。遂にはなのは自身お登勢の所でバイトする事になる始末である。
「ほらね、やっぱり私の予想通りだよ!」
「るせぇ! たまたま当たった位で良い気になってるんじゃねぇよ! それにそれがどうした! そんなの他所の家でも普通にやってる事だろうが!」
「してねぇよ! 何でもかんでも自分と一緒だと思ってるんじゃねぇよこの駄目人間!」
ツッコミを入れる新八。更に更にフェイトの話はまだまだ続いた。そう、フェイトが以前なのはの話を聞いて歪に想像してしまった妄想の産物を此処で皆にぶちまけたのだ。
「それで、なのはが稼げなくなった暁には、何処かの質屋になのはを売り払って、あの子は一生みじめな思いをして生活しなきゃならない不幸なレッテルを貼られる事になるのよ!」
「おいぃぃぃぃぃぃ! どんな頭の発想したらそんな答えが浮かんでくるんだよぉ! そんな事絶対にする訳ないだろうがぁぁぁ!」
全くの言いがかりであった。確かに最初の言い分はあながち間違ってはいない。
だが、後半は完全な捏造だ。
銀時は別になのはを売り渡す気はない。もしそんな事をしようものならお登勢に殺される。
それはなかったとしても破格の請求が待っている筈だ。結果として損をする羽目になる。
そんな事実が分かってるのにわざわざなのはを質に入れるなどと言う馬鹿な真似はしない。
「てめぇぇぇ、そんな恐ろしい事企ててたのかこの野郎!」
「マジで鬼畜ネ! 人間の風上にも置けないクズ野郎ネ!」
が、フェイトのその捏造を信じ込んだ新八と神楽が物凄い形相で銀時に迫ってきていた。どうやら二人共フェイトの言い分を完全に信じてしまったようだ。
二人にとっても既になのはは切っても切れない関係となっていたのだ。新八にしてもなのははと年の離れた妹の様な感じで見ていたし、神楽にいたっては本当の姉妹の様に接してきたつもりだ。そのなのはをよりによって質屋に入れようとは外道の極みとも言える。
「ちょっ、待てよお前等! あれはこいつの与太話であって本気じゃないんだよ。それくらい分かるだろ? お前等だって馬鹿じゃないんだしさぁ。な、なぁ?」
「黙れよ人間のクズ。てめぇみたいな最低野郎は即刻ギタギタにしてその腐った根性叩き直してやるよぉ!」
「覚悟するヨロシ! この腐れ天パー!」
その言葉と共に激しいまでのリンチが繰り広げられた。すっかり誤解してしまった
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