魔法先生ネギま!
0297話
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ういう時にもすかさずアピールとか……」
夏美がそう言った時だった。唐突にソレを感じたのは。
「っ!?」
反射的にソレ――強大な魔力――を感じ取った方へと視線を向ける。これは……女子寮の中、だと? しかもこの魔力から感じられるのはエヴァのものだ。
そして同時に、頭の中に蘇るエヴァが放課後に言った言葉。
「面白い現象、か」
「アクセル君? どうかしまして?」
俺の様子に何かを感じたのか、あやかが不審そうに尋ねてくる。千鶴の方を見ると、こちらも俺の様子を窺っていた。この魔力を感じない……のか?
あるいは、魔法については初心者の2人だからその辺の感覚はまだ未熟なのかもしれない。
だが、これは……模擬戦とは言えネギに対抗可能なのか?
先日の夢の中ではサウザンドマスターにおちょくられるようにやられていたが、その本来の実力は幾多もの通り名が示している。封印された状態ならまだしも……いや、待て。それ以前にどうやって封印を解いたんだ? 確か登校地獄の封印を解呪するにはネギの血が大量に必要だった筈だ。そもそも近右衛門が提案した模擬戦にしてもエヴァが勝ったら賞品的な意味合いでネギの血を入手出来る約束だったのだ。
「……行くしかない、か?」
何がどうなっているのか全く不明な以上は、いざという時にはネギを助けるという契約をしている俺としては現場に出るしかないだろう。
だが……
「あれ? アクセル君、どこかにいくの?」
俺の呟きを聞いた夏美がそう尋ねてくる。
そう。ここにいるのが魔法について知っているあやかと千鶴だけならまだしも、何も知らない夏美もいるのだ。この状態でどうやって誤魔化して部屋を抜け出すか。
部屋から抜け出す方法を考えていると、唐突にドアがノックされる。
「はーい」
夏美がそう返事をしながらドアを開け……
「え? アキラ? 何でメイド服?」
「ゴメンね」
その言葉と共に、ドサッと床へと倒れ込む夏美。
「夏美ちゃん!?」
「夏美さん!?」
千鶴とあやかの声が部屋の中へと響く。
「心配はいらないよ。村上がいるとアクセル君が行動出来ないからエヴァ様にこうするように言われただけ。明日には普通に目を覚ますし、身体に悪影響も無いから心配しなくていい」
エヴァ……様?
「大河内、お前」
大河内の様子に妙な物を感じ、そう尋ねるがすぐに理解する。そう言えば近右衛門がエヴァに条件付きながらもクラスメイトを手駒にするのを許可していたんだったな。
「アクセル君。エヴァ様からの招待だよ。模擬戦を最前席で見物出来るようにと」
「……アクセル君、大河内さんは大丈夫なんですの?」
心配そうなあやかの質問に小さく頷く。
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