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イーゴリ公
第二幕その四
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一人で充分です」
「しかし」
「しかしも何もありません」 
 階段を登りながら。まだついて来ようとする彼等に顔を向けて言うのだった。
「私がいいと言えばいいのです。わかりましたね」
「左様ですか」
「兵士達よ」
 娘達を追って屋敷からウラジーミルの兵達が出て来た。しかし彼女はその兵士達に対して毅然たる声で言うのだった。

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