第八十七話
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再現していると言うのも原因の一つだ。簡単に言えば生前の俺はエンジンを二つそれぞれ別のエネルギーで動かしていて、必要なときに必要なほうのエンジンを動かしていたんだ。それが、片方だけでもイリヤを凌駕していた。ジェットオイル並みの火力を誇るのイリヤだけど、モンスターエンジン二機分では賄いきれる物じゃないと言うことだろう」
だからわたしの所為では無いとチャンピオンは言う。
「そう…そう言えばさっきの彼女。アテナについてなのだけれど。彼女は何者なの?」
何となくさっきの夢で見当はついているけれど、一応チャンピオンの口から聞いておきたい。
「彼女はそうだな…この世界で言う抑止力と言う物が一番近いか」
「やっぱり…」
わたしはぼそりと小さく呟いた。
「まつろわぬ神…本来人間を守護するべき神がその神話のくびきから離れて勝手気ままに行動し、天災を振りまき人々に仇なす存在…だった」
「だった?」
「長い時間一緒に居たら捻じ曲がった物がさらに捻じ曲がって変な方向に向いた。変質したと言っても良いかもしれない」
「…?良く分からないのだけれど、人を傷つけなくなったって事?」
「と言うより、より固執するものが出来たと言う事だ。その為に彼女は俺達と共に居る」
うーん、やっぱり良く分からない。
しかし、チャンピオンが人間にしては途方も無い時間を生きてきた存在だと言うのは理解できた。
それは強いはずだよ。
魔術師達が子に孫にと何世代にも渡って受け継ぎ、高みへ…魔術師達の場合は根源へと至ろうと修練していると言うのに、それを自分一人の時間でやっているのだから。
「チャンピオンは強いね」
「え?何か言ったか?」
と言う意味の成さない呟きはわたしの口の中だけで消えて言った為、チャンピオンには聞かれずに済んだらしい。
「ううん。なんでもない。寝なおすわチャンピオン。明日までには魔力を回復させなくちゃ」
「そうか。では、ブランチには何か甘いものでも用意しよう」
「うん。お願いするわ。チャンピオンのお菓子って美味しいから好き…」
と言い終えると眠気が再び襲ってきた。明日のお菓子を楽しみにしながら深い闇へと再び落ちて言ったのだった。
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